この事例の依頼主
20代 女性
相談前の状況
夫の不倫が発覚し,不倫相手への慰謝料請求のためご相談に来られました。夫も不倫を認めており,夫婦関係をやり直すこととなっていたため,慰謝料の金額よりも夫と不貞相手の接触を禁止させることや直接謝罪することなどを重視されていました。
解決への流れ
交渉を開始すると相手はすぐに弁護士をつけてきました。最初は非常に低額な慰謝料しか提示されず,かつ,分割払いでの支払いを提案してきました。相手の職業からすればある程度の貯金があるはずであり,交渉のためにあえて分割払いでの条件提示をしてきたことは明らかでした。 そこで訴訟も辞さない構えでいることや,慰謝料の支払いは一括払いが原則であり支払えない事情があるのであればその事情を資料とともに疎明することを求めていきました。 また,接触禁止や求償権放棄・謝罪について応じてもらえない限り,和解を検討する意思がないことも併せて伝えました。 最終的にこちらの強気な姿勢に相手方も態度を変化させ,慰謝料金額についても相場より高い金額となり,かつ,謝罪・接触禁止・求償権放棄と依頼者の方が望まれていた条件をすべて実現することができました
謝罪や接触禁止の約束などは裁判において強制できるものでなく,交渉段階でその約束をしてもらうことが重要となります。 本件では相手方の早期に解決をしたいという希望もあり,こちらが訴訟を辞さない構えで強気に交渉をしたことが功を奏しました。 交渉は相手方あってのことですので,相手方の態度を見ながらこちらの交渉の姿勢を決める必要があります。 慰謝料請求を検討される際には一度弁護士にご相談ください。