犯罪・刑事事件の解決事例
#加害者 . #盗撮

盗撮事件の弁護活動の解決事例

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山室 卓也 弁護士が解決
所属事務所尾畠・山室法律事務所
所在地福岡県 福岡市中央区

この事例の依頼主

30代 男性

相談前の状況

Aさんは、複合商業施設のエスカレーターで女子高校生のスカート内部をスマホで盗撮していたところを見つかり、迷惑防止条例違反の容疑で現行犯逮捕されました。押収されたAさんのスマホから、他の盗撮画像データが何千点も見つかったこともあり、Aさんはそのまま勾留されました。Aさんの奥さんからの相談で、弁護士がAさんの弁護を受任しました。

解決への流れ

Aさんとの接見を通して、Aさんの盗撮の動機は、性的な嗜好というよりも、3人のお子さんの育児に追われる奥様とのコミュニケーション不足や、奥様から育児ノイローゼのイライラをぶつけられ続けていることのストレスを発散するためであったものと分かりました。弁護士は、Aさんに、自分の動機の身勝手さや、盗撮をされた被害者の被害感情について、十分に考えてもらった上で、被害者への謝罪文を作成してもらうとともに、Aさんの奥さんにも、Aさんの動機を十分に理解してもらい、夫婦関係の改善とAさんの再犯防止に向けて努力することを誓う誓約書を作成してもらいました。他方、弁護士は、被害者である女子高校生とその母親と面会し、Aさんの謝罪文やAさんの奥さんの誓約書を渡して、Aさんの反省の気持ちやAさん夫婦の再犯防止に向けた決意を伝えたところ、被害者母子は、Aさんの謝罪を受け入れて、示談に応じてくださるとともに、Aさんに対する寛大な処分を求める嘆願書の作成にも応じてくださりました。これらの結果、Aさんは、不起訴で釈放されました。

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山室 卓也 弁護士からのコメント

刑事事件の解決においては、被疑者が犯行に至った動機を明らかにした上で、再犯を防止するための対策や環境を整備するとともに、現にその犯罪によって被害に遭った被害者の方への謝罪やその被害回復を行うことが重要となります。本件は、この2点を重視した弁護活動が功を奏した、典型事例であると思います。