この事例の依頼主
10代 男性
相談前の状況
暴走族に入っていた当時16歳であった少年が、共同危険行為(暴走行為)をしたとのことで警察に逮捕され、少年鑑別所に送致された。少年の両親から石井弁護士が依頼を受け、少年の付添人となった。
解決への流れ
少年としても「暴走族はやめたい」と前から考えていたが、「地元にいるのにもかかわらず、暴走族の集会に顔を出さないと、必ず他の者からリンチされてしまうので、それがどうしても怖くて集会に参加してしまった。」と言っており、共同暴走行為をしてしまったとのことであった。付添人弁護士としては、少年を現在の環境から隔離して、暴走族のメンバーと連絡が付かない場所に少年を引き離すことが不可欠であると考え、少年の両親を説得して、住み込みで少年を受け容れてくれるところを探してもらった。その結果、少年の父親の知り合いが岐阜県のスキー場で少年を従業員として住み込みで受け容れてくれることとなった。付添人弁護士は、その旨を横浜家庭裁判所に説明して、家庭裁判所の調査官から新たな受け入れ先に意向を確認してもらい、岐阜県の家庭裁判所とも連絡を取って、少年の今後の環境の調整を図った。
審判の結果、岐阜県の保護観察所での保護観察となった。少年は審判後に直ちに岐阜県の受け入れ先に赴き、そこで数年間を過ごすこととなり、結果として暴走族から完全に足を洗うことができた。