この事例の依頼主
40代 男性
相談前の状況
ご依頼者の息子さん(未成年)が、コンビニで万引きをして、追いかけてきた従業員に怪我をさせたということで、警察に逮捕された。接見に行き、息子が大事にならないように対応して欲しいと相談を受けた。
解決への流れ
さっそく逮捕された警察に行き、息子と接見をした。話を聞いてみると、家庭内に複雑な事情があり、彼の居場所がないようだった。両親を交えてじっくりと話し合う必要があると判断した。関係者を集め、早期の釈放を求めるより、二度とこのようなことを起こさないように徹底的に原因を探り、皆で息子さんの再起更生を助力するべきであると提言した。幸い、家族、学校の理解を得て、少年審判では、本人の反省はもちろんだが、家庭環境の改善、学校での指導についても、細やかな配慮をするということで、少年院送致は避けられ、保護観察処分で済んだ。
少年が犯罪を犯すときは、少年から”SOS”のサインが出ていることが多い。今回の事例はまさにそのケースであり、単に早く釈放を実現させても、根本にある原因、問題を改善しないと、また同じ過ちを繰り返しかねない。当職の意見アドバイスは、家族や学校関係者、家裁調査官、審判官が理解してくれたおかげで、少年の更生が図れたと自負している。その少年は、今結婚して立派な社会人となり、2児の父親でもある。