この事例の依頼主
30代 男性
相談前の状況
強制性交等で逮捕勾留されていた依頼者さまは、一貫して合意があったと主張。すでに就いていた国選弁護人の方針により、罪を認め示談を進めようとしていた段階で私選弁護人として受任しました。
解決への流れ
依頼者さまとの初回接見で、あらためて合意があった旨の主張を確認。ただ強制性交等の成立要件である「暴行/脅迫」と誤解されかねない言動があったことから、すぐに犯行現場とされる公園へ向かい、防犯カメラなどをチェック。現場の状況から「暴行/脅迫」の立証は不可能と判断、そのまま黙秘を勧めました。20日間の勾留中、何度も接見に行き、黙秘を維持するよう精神的に支えました。結果、勾留満期で不起訴処分となりました。
本件では、依頼者さまの言葉を信じることはもちろん、あらためて犯行現場を自分の目で確認することの重要性を再認識しました。犯行を認めて自白調書が作成されていれば数年の懲役刑は確実であったところ、20日間で釈放という結果をとれたことは大きな成果だと感じた一方、刑事手続きのおそろしさも再認識しました。