この事例の依頼主
60代 男性
相談前の状況
「社長が逮捕されて困っている」という相談を従業員の方から受け、至急接見に向かいました。ご本人は覚せい剤の所持の現行犯で逮捕されており、密売人から購入し使用していたことを認めていました。
解決への流れ
社長と従業員の承諾を得て、弁護人になりました。ご本人は、覚せい剤事件で逮捕されたことで大変不安になっていたことから、精神的なサポートも重視してできるだけ接見するようにしました。また、社長が拘束されて連絡がとれないため、従業員の方は取引先との対応に苦慮していました。これについては、できる限り伝言を伝えるなどして弁護士も仕事上への影響を減らそうと努めました。覚せい剤事件の勾留期限に条例違反事件で再逮捕され、保釈請求がさらに伸びてしまいました。再逮捕について捜査機関は一言も話しておらず、ご本人も従業員の方も大変ショックを受けていました。その後、条例違反事件でも起訴され、その日中に保釈請求を出して翌日保釈されました。裁判には複数回の打ち合わせのうえ出頭し、最終的に執行猶予判決となりました。
ご本人や従業員、ご家族の精神的なショックが大きかったために出来る範囲で安心してもらえるように努めました。また、仕事上の問題についてもできる限り伝言をするなどして影響を最小限にすることができました。刑事事件については、単に拘束されていることや刑事罰の心配だけでなく、精神的な物やその他の社会生活の問題への対処も重要だと感じました。