この事例の依頼主
男性
依頼者の息子様(30代男性、無職、前科なし)が、路上で口論となった相手方の顔面を殴りつけ、顔面打撲傷等の怪我を負わせた傷害事件です。息子様本人は事件後に一旦帰宅したものの、通報を受けて自宅を訪ねてきた警察官に逮捕されてしまいました。
息子様が逮捕勾留による身体拘束状態に入ってしまったことで、依頼者であるお母様には事件や捜査状況についての情報がほとんどありませんでした。そこで、弁護士が直ちに警察署に赴き息子本人と接見(面会)することで、本人は精神疾患の影響から被害者の方から罵倒されたと誤解して顔面を殴ってしまったこと、身体拘束の影響から精神疾患が悪化して病状が発現しており長期の身柄拘束による取調には耐えられない状態にあることが判明しました。依頼者である母親は、息子の病状が悪化するのをおそれ、刑事処分の回避と一日でも早い釈放を望んでおられました。依頼を受けた弁護士は、息子様に取調対応を指導するとともに、被害者様に対して早期に謝罪した上で接触の危険回避の手段を講じるとともに被疑者を医療機関へ入通院させることを約束するなどの粘り強い示談交渉を続けました。早急且つ粘り強い交渉の末、被害者様との間で示談を成立させることができました。さらに弁護士は、示談成立後、検察官に対して、示談書等の関係書類を提出して処罰の必要性が低いことをアピールするとともに、ご家族による監督の実効性と医療機関への入通院による治療の必要性を訴えて折衝を続けました。弁護活動の結果、勾留延長を阻止することに成功し、息子様は、依頼後1週間程度で釈放され、早期に医療機関の治療を受けることで症状も安定して日常生活を取り戻しました。さらに、傷害事件も不起訴処分で終了したため、前科が付くことなく社会復帰が実現しました。ご依頼者様からは以下のお声をいただきました。「大変お世話になりありがとうございました。敏速動いてくださり長男にとって良い結果をもたらして下さったこと心から感謝しております。細かい連絡なども信頼できる対応を取って頂けたと思っています。今回の経験から警察の方との対応には納得のいかないことも多々ありましたが、先生の判断にお任せしてよかったと思っています。先生、及び、スタッフの皆様の心温かい対応に心から感謝しております。ありがとうございました。」また、ご依頼者様の奥様からも以下のお声を頂戴しました。「事件解決して頂き、ありがとうございました。障害を持った子供なので、心配していたのですが、担当の先生が迅速かつ配慮を持って接して頂き、無事に解決となり大変うれしく思っております。もう少し早く、相談していれば、さらに、よい結果がでたと思いますが、考えられるもっともよい結果となったので先生には大変感謝しております。色々ありがとうございました。」
ご依頼者様や事件を起こしてしまった方は、事件を起こして以降は不安で仕方ないと思います。また、弁護士の行動がよくわからないという方もいらっしゃるかもしれません。ですから、私は、「とにかく動く!思い立ったらすぐ行動する!」ということを常に心がけております。そして、行動の結果を逐一報告し、必要ならば、依頼者に対しても遠慮なく厳しいことを言います。こうしていくなかで、うわべだけの良好な関係ではなく、真の信頼関係を築くことができ、真に依頼者様の利益を追求することが可能になると信じているからです。今回の事件も、ご依頼者様の為にとにかく動き、結果、不起訴処分となり、ご依頼者様には温かいお言葉も頂きました。刑事事件・少年事件専門の弁護士として、まだまだ精進していく次第です。