この事例の依頼主
30代 女性
相談前の状況
相談者は会社でいじめ(パワハラ)を受け、精神的に不安定となって退職を余儀なくされました。労働基準監督署にも相談しましたが、会社に誠意がなく、解決に至らなかった。会社の責任を認めてもらうためには、不法行為として評価できる事情を主張・立証する必要がありましたが、相談時の状況としては微妙な事案でした。
解決への流れ
労働審判申立について依頼を受け、まず、証拠の収集と言い分の把握に努め、申立にあたり主張や証拠を整理しました。依頼者は精神病院に通院していたので、通院状況や診断病名について病院から証明書を取得してもらい、証人的な立場の従業員の協力も得られたので陳述書をまとめたりしました。申立後、2回目の審理までに和解の話がほぼまとまり、お互いが納得できる内容で無事に解決しました。
通常の訴訟であっても、ほとんどの事案は和解で解決しますが、訴訟手続は時間がかかります。その間の生活や精神面の不安に耐えられないという場合も多いのですが、この事案も労働審判の利用が妥当でした。