この事例の依頼主
30代 男性
相談前の状況
小説投稿サイトの運営会社からのご相談です。連載企画を依頼していたライターの質が悪く,想定していたよりも質の向上が行われないため,別のライターを起用しようとしている。現在のライターとの関係の解消と,今後の紛争防止を見据えた,契約関係の清算案を作成してほしい、というものでした。
解決への流れ
これまでのライターの取り組みや,ライター側との話し合いの経緯をまとめ,今後の連載企画の執筆を担当しないことについて合意を得ることができました。将来に向けての課題は,既に投稿済みの部分に関する著作権等,権利関係の問題です。事情をしっかりと説明したうえで,二次創作の禁止も含めて,著作権を譲り渡すこと,並びに著作者人格権の不行使について,合意を結び、トラブルを未然に防ぐ対策を行いました。
著作権に関係する業界では,契約関係の清算にあたっては,これらの著作権の取扱いに関する合意が重要な要素です。とくに,小説等,言語に関する著作物の権利については,後々,漫画化,映像化,音声化(ドラマCDの制作等),商品化等々,種々のメディア媒体への進出も想定される分野であり,原著作者との関係の合意清算は非常に重要となります。