この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
自分がオーナーとなっている物件の住人が室内で死亡して数日経過してしまい、部屋の中が汚損し、大量の私物が残されたままとなっている。親族の保証人とも全く連絡が取れず、相続人も分からなず、どうしたらいいのか困っている。
解決への流れ
親族の保証人と相続人の住所の調査を行い、文書等を送付するも、保証人は行方不明となっており、相続人らからも何ら応答がなかった。そのため、相続人の住所を実際に尋ね、話し合いを行ったが、相続人らは亡くなった住人と絶縁状態であったので支払う意思はないとして相続放棄を主張。やむなく訴訟を提起し、相続放棄が無効であることを主張しつつ、粘り強い説得を行ったところ、相続人らが建物の退去清掃費用と未払賃料5か月分の支払いに応じ、和解が成立した。
残念ながら孤独死となってしまった住人の方は、親族関係が疎遠になってしまっていた方が少なくなく、室内の私物の撤去をすること自体も時間と費用がかかり、その費用や未払賃料の請求等も困難な事例が多いのが実情です。そのような中、相続人を調査し、この人たちと実際に会って話をすること、相続人の心情にも十分配慮しながら話し合いを行うこと、オーナーも嫌がらせでやっているのではなく、とても困っているのだということを理解してもらうことは、とても重要です。弁護士が入っても、経済的にプラスに終えることができる例ばかりではありませんが、弁護士は法律及び交渉のプロですので、少しでも早く、かつ、経済的な負担を減らす形で終わらせることができる確率が高まります。一度、弁護士にご相談されることをお勧めします。