この事例の依頼主
50代 女性
相談前の状況
相談者(妻)は、相手方(夫)と約10年間、家庭内別居の状態であることを理由に、夫に対し離婚を求めていたが、拒否されていた。その後、妻が他の男性と関係を持ったが、妻はこの事実を伝えれば夫が離婚に応じてくれるのではないかと考え、夫にその旨伝えた上で離婚を求めたが、拒否されてしまった。妻が離婚調停を申し立てたが、夫は有責配偶者からの離婚請求であり、妻からの離婚請求は認められないと主張し、調停は不成立となり、離婚訴訟に移行した。
解決への流れ
家庭内別居の原因となった10年前のトラブルの証拠を精査した上で裁判所に提出し、その後の夫婦間の会話の有無・旅行や外出の有無などについて、尋問期日で夫側に細かく質問をぶつけた結果、10年前から家庭内別居であったと認定され、離婚請求が認容された。
一見、離婚事由がないと思われる事案であっても、丁寧に証拠を提出したり、相手方に事実の認否をさせることによって、離婚事由が認められるケースもあります。また、仮に離婚事由が認められないケースであっても、財産分与などの離婚条件の調整により、協議離婚・調停離婚・和解離婚に持ち込むことができるケースも多いです。