この事例の依頼主
30代 男性
相談前の状況
詐欺グループが運営する出会い系サイトで、架空の男性になりすまし、メールで女性利用者をだまして金銭を振り込ませた事件。ご本人は、グループの事務所で、マニュアルに従って、多数の女性利用者に対して、「会員登録すれば支援金を支払います」等といったメールを送信していました。警察が事務所に突入し、他のメンバーと一緒に逮捕されました。グループ自体が手広く活動していたこともあり、6つの事件(被害者6名)で合計5回起訴されました。
解決への流れ
当初、詐欺グループが雇った弁護士がついていましたが、起訴後に親御様の依頼を受けて受任しました。ご本人は、接見禁止をつけられ、ご家族も面会できない状況で、長期間勾留されていましたが、弁護士が受任後、直ちに裁判所に接見禁止一部解除の申立てを行ない、ご家族の面会が可能となりました。その後、弁護士が被害者6名全員と示談を成立させました。また、第2回公判後に、3回目の保釈請求が認められ釈放されました。裁判では、お父様に情状証人として出廷してもらったほか、弁護士が、被害者全員と示談が成立していることや、ご本人がグループの中で重要な役割を担っていなかったこと等を主張しました。こうした活動の結果、検察官は懲役3年6月を求刑していましたが、懲役2年4月・執行猶予3年の判決となりました。
本件のような組織的詐欺のケースにおいては、だまし役(かけ子)は実刑となるのが原則です。今回の事件では、被害者全員と示談したこと等が評価され、執行猶予付きの判決となりました。ウェルネスのオレオレ詐欺専門ページはこちらhttps://wellness-keijibengo.com/hurikomesagi/