この事例の依頼主
60代 女性
相談前の状況
息子が電車内で痴漢をしてしまい,現行犯逮捕された。逮捕直後に,当事務所にご相談され,弁護活動が始まった。被疑者(息子)と面会したところ,罪を認めており,会社を辞めたくないとのことだったため,早期の身柄開放を目的に活動することになった。
解決への流れ
被疑者の供述調書を取得し,被害者とは接触しないこと,本件処分が出されるまでは,痴漢行為で逮捕された電車を使わないこと,身柄引受書を依頼者に書いてもらい,それらの資料を添付したうえで,検事に意見書を提出し,勾留請求を回避することができました。勾留決定がなされると20日間欠勤する可能性もあったものの,本件では,翌日には釈放されたため,会社には知られずに仕事を続けることができました。
本件では,身柄引受人となる依頼者が同居していたこともあり,必要な書類を速やかに取得することができました。痴漢は会社に知られてしまうと退職に追い込まれることもありますが,早急な対応をすることで速やかに身柄を開放することが可能な事案もあります。そして,身柄が解放された後でも示談交渉の行い方は,万引き等とは異なり,被害者の恐怖心を取り除くことが重要となることもあります。したがって,痴漢で逮捕された方が身近にいらっしゃる場合は,刑事事件を取り扱う弁護士に一刻も早くご相談いただくことをお勧めいたします。