この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
突然警察呼び出され,「あなたの自宅に違法薬物がある」との通報があったと言われ,家の捜査が行われたところ,実際に違法薬物があったという事案です。警察から近々逮捕することになるだろうと言われ,困っているとの相談でした。
解決への流れ
確かに自宅に違法薬物はありましたが,依頼者の物ではなく,警察に通報した者が持ち込んだ物でした。通報は,依頼者と同居する者が,通報した者と手を組み,依頼者を犯罪者に仕立て上げるためになされたと発覚したのです。そこで,当職が直ちに依頼者の同居人に連絡を取り,詳しく話を聞いたところ,「(依頼者と)喧嘩をし,腹いせのためにやった」との証言を得ることができました。当職は,直ちに同居人の陳述書を作成するとともに,通報者を虚偽告訴罪で告訴致しました。警察は,当初告訴状を受け取ることを拒みましたが,同居人の陳述書を証拠として示しつつ,警察に同居人に電話をさせて真実を話させ,告訴状を受け取らせました。結果,依頼者は,逮捕されることなく,日常の生活に戻ることができました。
刑事事件において大切なことは,「迅速な対応」と「捜査機関が知らない情報を証拠と共に提供する」ことです。このケースでは,対応が少し遅れれば,逮捕されていた可能性があります。相談後,直ちに調査・証拠作成を行ったことがポイントです。