この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
何人かで工場へ侵入し、工場の職員を縛り、転売目的で被害額数百万円の工業用原材料を奪ったという、建造物侵入・強盗致傷事件の未成年の被疑者でした。
解決への流れ
被疑者段階は弁護人、家庭裁判所への送致後は付添人として対応。取調べ対応、環境調整、家庭裁判所には何度も意見書を出すなどの活動を行い、試験観察を獲得することができました。(試験観察とは:少年院に送るべきかどうかすぐには判断できない場合に、試験的に、一定期間、社会の中での生活状況を観察するという処分)その後、少年は試験観察中の生活態度も良く、最終的な処分は保護観察となり、少年院送致は回避することができました。
事件そのものは成人であれば裁判員裁判になっているような事件で、内容や被害額としても重大なものでした。また、少年がやっていないとする部分について共犯者が少年に押し付けるような内容の調書も存在していました。職場や家族の環境調整を行い、丁寧に記録を読み比べ、付添人の意見書では、少年の供述が信用できその共犯者の供述は信用できないことを述べ、また、少年事件でより重要なのは要保護性であることを強調しました。