この事例の依頼主
男性
相談前の状況
依頼者は、クラブのトイレで知らない女性を強姦し、その際女性にけがを負わせたとして逮捕・勾留されました。実際は、依頼者は当時ひどく酒に酔っており、女性の同意なく女性にキスをするなどしたものの、強姦はしておらず、その後女性の交際相手や友人に囲まれて金銭を要求され、それを断ったところ、警察を呼ばれてしまったというのが真相でした。
解決への流れ
弁護人は依頼者に頻繁に接見して法的助言をするとともに、強姦されたと主張する女性やその周囲の友人たちのSNSを調べたところ、女性の友人が強姦の事実を否定する内容の書き込みをしていたことを発見し、女性においても事件後の状況について、弁護人に虚偽の説明をしていたことを示す写真等を発見しました。弁護人は検察官にそれらの証拠を示すとともに、警察を呼ぶ前の女性らの行動についても話し、女性の供述の信用性が低いことについて説明しました。ただ、依頼者は女性の同意なくキスをするなどの行為はしていたので、その限度で被害弁償し、示談を成立させました。その結果、依頼者は不起訴になりました。
弁護人が捜査段階で独自に証拠を収集したことで、早期に被害者とされる女性の供述の信用性がないことを検察官に示すことができ、検察官から女性にもそれらの点について確認することになった結果、虚偽の事実を前提としない示談をすることができました。