この事例の依頼主
男性
相談前の状況
依頼者は通勤電車内で被害者のおしりをさわったとして逮捕されました。勾留はされず、在宅での捜査となったあと、被害者への謝罪と被害弁償を希望してご相談にいらっしゃいました。
解決への流れ
被害者は検察官に対し、弁護士に対しては連絡先を教えてかまわないと述べたため、検察官は被害者の電話番号を弁護人に開示しました。弁護人は被害者にお会いして謝罪と被害弁償の申出をし、被害者にご検討いただいた上で、示談を成立させました。弁護人はその結果を検察官に報告し、検察官においても被害者から示談成立が間違いないとの確認ができたため、依頼者は不起訴処分となり、事件は終了しました。
依頼者には前科もなく、弁護活動がない場合でも略式手続による罰金刑となることが見込まれる事案でした。性犯罪の場合、被害者は被疑者(依頼者)本人と会ったり、連絡先を教えたりすることは了承しないことが一般的です。そのため、弁護人がついて初めて被害者への謝罪や被害弁償が可能となることが多いです。被害者とお会いする際には、被害弁償や示談を受けることは被害者の自由であること、示談により依頼者に対し刑事処罰がなされない結果となる可能性が高いこと、示談を成立させない場合の見通しなど、丁寧にご説明した上で示談をお受けいただきました。