この事例の依頼主
女性
相談前の状況
私の娘が、国から総額数百万円を騙し取ったとして、計5回にわたる逮捕・勾留(接見禁止付き)。そして、4件で起訴されました。娘は容疑について否定しているとのことでした。現在、娘には国から選任された国選弁護人が付いているようですが、あまり面会にも行ってもらえていない様子で、私たち夫婦も、娘の様子が気になって仕方ありません。そこで、先生に、娘の私選弁護の依頼をしたくて相談しました。
解決への流れ
弊所は、相談者の娘さんの意思を確認したうえで、起訴後の被告人段階から私選弁護人として受任。国選弁護人から速やかに事件(証拠記録等含む。)を引き継ぎ、争点の確認や目標設定を何度も打ち合わせのうえで、詐欺の事実を否定することが証拠関係上難しいと判断。娘さんは、前科無しということもあり、数百万円の被害弁償をすることを優先し、自白のうえで情状弁護をする方針に変更。起訴後ということもあり、被害弁償を短時間で行う必要もありましたが、相談者の協力もあり、無事、示談成立。裁判においては、娘さんは各事件を認め反省しつつ、被害弁償の示談成立や相談者による今後の監督などを示し、結果として、執行猶予判決で確定。
起訴後の依頼であり、また、起訴後から裁判までの短時間で被害弁償などをしなければならない事情もあったことから、時間的にタイトな事案でありましたが、結果的に実刑は免れ、娘さんは反省の下で相談者夫婦と一緒に社会生活内において通常の生活をしているようです。