この事例の依頼主
40代 男性
相談前の状況
ご依頼者は、お兄様名義の住宅ローンを自分で払うという約束のもと、お兄様名義の自宅に住んでいました。しかしながら、銀行手続きのミスにより、住宅ローンの滞納状態となり、お兄様も自宅を第三者へ売却して、ローンを減らしたいという話を持ち出して来ました。ご依頼者様がローンを払おうにも現状では、もう支払えない状態となっているうえ、お兄様との確執からお兄様はご依頼者へ自宅売却に難色を示しており、このままでは家を出ていかなければならず、途方に暮れたご依頼者様は、ご相談にいらっしゃいました。
解決への流れ
まずは、当職からご依頼者様の現状や住宅ローンが払えなかった状況について説明したうえ、お兄様から自宅売却の了解を取り付けるにいたりました。もっとも、住宅ローンの借換えを銀行に打診し始めたところ、銀行からは、兄弟間の不動産の売買にはローンを組めないとの回答が続きました(親族間の場合、不動産の売買額が妥当か不明なうえ、そのお金を親族同士で流用する等の危険があるため)。当職は、協力先の不動産会社から、このような状況でも融資審査を通してくれそうな銀行の紹介を受け、最終的にご依頼者様は融資を取り付け、無事、不動産を得るに至りました。
本件は、不動産の買付け及び融資審査が中心で、純粋な法律問題や紛争が絡むような案件ではありませんでした。もっとも、弊所ではこのような不動産買付のサポートも積極的に行っております。多くのお客様が、納得・安全な状態で、不動産を使えるようにすることは、自宅や事業所等、日常生活を営む『場』を守ることに直接つながるため、当所の重要な任務と考えているからです。