この事例の依頼主
60代 男性
相談前の状況
借地契約の相手方が地代を20年近く滞納しているうえ、明渡も行わないため、明渡・地代の回収のご相談にいたりました。
解決への流れ
5年の時効の問題がありましたが、交渉により約20年間の未払地代総額について相手方と確認することができました。そこで、その支払額の減額を条件に、支払いを確実なものとしてもらうよう連帯保証を複数人につけてもらう等しました。また、相手方は建物の買取を前提に明渡料の支払いを要求してきましたが、査定書を準備して建物価値もほとんどないこと、本来であれば、建物の取壊費用等がかかることを理解してもらうことで、土地の明渡についても合意でき、無事、建物の収去を行うことができました。
本件は時効で未払額を大きく失う可能性がありましたが、交渉をうまく進めることで、その総額を前提に有利な条件をとりつけることができました。特に、連帯保証人をつけられたことは、長期的ではありますが、回収の実効性を高めることに大きく貢献しました。また、借地の明渡の問題では、建物という高価なものがあるため、どうしても明渡料の問題となりがちです。本件では、査定書等を準備することで建物に価値がないということを理解してもらうことができ、スムーズな明渡を実現することができました。