この事例の依頼主
40代 男性
相談前の状況
不動産オーナーであるご相談者は、不動産会社にマンションを貸し、その不動産会社が一般の方に転借をしていました(いわゆるサブリース)。しかしながら、その不動産会社が賃料を6カ月にわたって滞納しており、賃料収入が減少してしまい、ご相談に至りました。
解決への流れ
まず不動産会社との賃貸借契約は、債務不履行を理由に、解除しました。もっとも、この場合、転借人との契約は継続する必要があるため、新しい賃貸借契約の締結の外、不動産会社と転借人間の契約における既払賃料や敷金返還等を整理する必要がありました。そこで、不動産会社、転借人、ご相談者との三社間契約を締結し、ご相談者のリスクが小さくなる形(敷金返還債務の負担が未払賃料全額を回収した場合のみ生じる)としました。そのうえで、分割払いとなりましたが、未払賃料についても支払いをしてもらっています。
今回のケースは、賃借人との関係だけでなく、転借人との関係をも考慮する必要がある案件でした。今回は、賃貸人に問題があったので、これを排し、転借人と賃貸借契約を結びなおすことで、相談者の利益も図り、転借人との関係も円満に解決することができました。既払いの賃料や敷金の問題、新しい賃貸借契約の締結やそのための重要事項説明、新しい保証契約の締結等、不動産仲介会社と協力することにより新しい契約関係を築き、未払賃料の回収もかなった案件になります。