犯罪・刑事事件の解決事例
#加害者 . #詐欺

原審で無罪を獲得し,控訴審でも無罪判決が維持された例

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市川 耕士 弁護士が解決
所属事務所弁護士法人やいろ法律事務所
所在地高知県 高知市

この事例の依頼主

年齢・性別 非公開

相談前の状況

依頼者は会社経営者であり,会社の粉飾決算書を作成し,虚偽の申告をしたことで金融機関から数億の融資を受けたとの詐欺事件で逮捕勾留されました。当初は別の弁護士に依頼していたものの,途中からその弁護士を解任し,当職に依頼されました。

解決への流れ

事件が複雑だったので,検察官に粘り強く証拠開示を求めました。また,検察官の立証には,被告人に悪印象を持たせるためだけの証拠も多々存在したので,これらの立証を防ぐことにも注力しました。被告人の主張は,決算書は別の者が作成したもので,被告人はその内容を知らなかった。また,金融機関も,融資成績を上げるため杜撰な融資手続をしたとするものでした。これらの主張に沿う証拠もそろえ,証人尋問をする等した結果,裁判所は,被告人の主張は排斥できないとし,無罪を言い渡しました。

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市川 耕士 弁護士からのコメント

金融機関が被害者とされる詐欺事件で,上記言い分に則って無罪判決が出ている点が注目されるところです。裁判所は,この種の事件では。金融機関はうそをつくはずはない,と定型的に有罪を決めにかかることが多いからです。そうならなかったのは,証拠開示や証拠の出し方等を工夫した結果だと考えます。