この事例の依頼主
40代 女性
相談前の状況
相談者は,過去に自己破産歴がありました。そのため,今回は,破産管財事件になると予想され,管財費用として20万円を貯めてから,破産申立てを行いました。また,パチンコ等のギャンブル歴もあり,免責調査型として,やはり破産管財事件になることが予想されました。
解決への流れ
破産申立てにあたり,詳細な報告書を作成し,・前回の自己破産は10年以上前であり今回の自己破産とは関連性がないこと・今回の破産は,夫の暴力があり,夫から逃げてシェルターに逃げ込む際,及び,その後自立して生活する際に借り入れたお金の返済が困難になってしまったこと・ギャンブルについても,当時の状況からギャンブルをするに至ったことに宥恕すべき事情があること等を裁判所に対して説明しました。その結果,破産管財事件ではなく同時破産廃止事件として処理されることとなり,貯めた20万円は依頼者に返還することができました。
過去に破産歴があると,通常は破産管財事件として処理されることとなりますが,事情いかんによっては同時破産廃止事件として処理されることもあります。どちらの事件として処理するかは裁判官の判断になりますので,自己破産の申立てに当たって,今回の破産申立てに至る事情を説明し,なるべく同時破産廃止事件として処理されるように努めました。その結果,同時破産廃止事件として処理されることとなり,依頼者に20万円を返還できました。自己破産しようとする依頼者には様々な事情があります。当事務所では,それら様々な事情について詳細にお聞きし,依頼者の利益になるよう努めています。