犯罪・刑事事件の解決事例
#覚醒剤・大麻・麻薬 . #加害者

LSDの輸入等で起訴されたものの起訴の翌日に保釈され執行猶予になった事例

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奥川 惠司 弁護士が解決
所属事務所弁護士法人ユア・エース
所在地東京都 中央区

この事例の依頼主

20代 女性

相談前の状況

本人はLSDの輸入で逮捕され、警察に知らされた家族から相談があり受任しました。

解決への流れ

受任後すぐに接見に行き、本人から話を聞きました。取り調べの助言を行い、並行して検察官に働き掛けて余罪での再逮捕を阻止し、起訴後はすぐに保釈して薬物依存症などを専門とする医療施設に通院させました。公判では複数種類の違法薬物の使用・所持が認められ、共犯者に関する供述を徹底的に拒んだため反省が疑問視される部分もありましたが、通院の努力や家族の援助が評価された結果、執行猶予処分を得ることができました。

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奥川 惠司 弁護士からのコメント

逮捕されている罪状はLSDの輸入のみでしたが、大麻、コカイン、MDMAなどの薬物を常習使用しており、既に尿検査も実施され、一部の違法薬物は逮捕時にも所持していました。そのため、余罪で再逮捕されて身柄拘束が長期化する可能性が高かったのですが、尿検査の結果が判明した時点など適時に余罪についても積極的に話をさせるなどして捜査機関に証拠を収集させることで、LSDの輸入による勾留期間中に余罪の捜査も終わらせるように働きかけました。弁護のかいがあり、大麻取締法違反等で追起訴はされたものの再逮捕はされずに済みました。更に、起訴予定日を検察官から事前に聴取しておくことで、起訴に合わせてすぐに保釈請求を行い、起訴の翌日には身柄解放することができ、身柄拘束期間を短くすることに成功しました。また、当初の取り調べで本人は、仲間内で各種違法薬物を売買していたなど、営利性が強く疑われる発言を繰り返していました。しかし、よく話を聞いたところ、一緒に違法薬物を使用するため、仲間の誰かが違法薬物を用意する際、その購入費用を皆で融通し合っているだけで、本来営利性が認められるような事案ではありませんでした。接見でそのことを指摘し、取り調べで正しい話をさせたことで、検察官の理解も得ることができ、単なる輸入罪等での起訴に留めることに成功しました。その一方で、本人は仲間の名前や連絡先について頑なに捜査機関への供述を拒否しており、違法薬物との接点を保ち続ける意図があると疑われてもおかしくない状況でした。そこで、保釈後に薬物依存症などを専門とする医療機関に通院させ、本人にも治療の必要性などを自覚させてそのことを公判で話すようにさせました。共犯者の情報を話さない態度は変わりませんでしたが、本人が薬物依存を自覚して治療にも積極的であることや、家族が全面的に本人の更生に協力していることなどが評価され、執行猶予処分を得ることができました。