この事例の依頼主
40代 男性
相談前の状況
依頼者は、ネパールの田舎町で生まれ、マオイストと呼ばれる過激な共産主義グループからの迫害から逃れるため日本にやってきました。日本では難民認定率がとても低く、難民申請するよりもオーバーステイのまま生活していた方が国に送り返されるリスクが低いことから、依頼者もそのように生活していましたが、来日から10年ほど経過して逮捕されてしまい、収容中に難民申請しましたが認定されず、異議も棄却されてしまいました。
解決への流れ
依頼者は、難民不認定処分に対する取消訴訟を提起しました。地方裁判所では敗訴しましたが、あきらめずに控訴したところ、高等裁判所は依頼者を難民と認定しました。しかしながら、入国管理局は、その後も約1年間依頼者を難民と認定せず、最終的に「難民ではないが特別な事情がある者」として、定住者の在留資格を付与しました。
日本における難民認定率は、世界の中でも群を抜いて低いと言われています。本来難民と認定されるべき人も認定されていないのが現状です。私たちは、本来難民と認定されるべき人が、きちんと難民と認定されることを目指して活動しています。