この事例の依頼主
40代 男性
相談前の状況
新宿区のある落ちついた街に、マンションが建つことになりました。そこは、元銀行寮で、小高い丘の上にあり、周辺の道路は周辺住民が区に寄付したという特殊事情がありました。又、近所に江戸時代の染物屋さんが沢山あることから、反対の意思表示をするための幟や旗は、安価に購入できました。そこで、周辺住民は、日照被害、風害、プライバシーの侵害、交通量の増大による通学道路の危険性、騒音、等を理由に、30本以上の幟や旗を立てました。マンション業者は、これではマンションが売れないので、新宿区役所の建築課に、調停を求めましたが、うまくいきません。そこで、解決を、東京弁護士会紛争解決センターにゆだねることとし、私が、あっせん人に選ばれました。
解決への流れ
付近住民は、弁護士会でやること等、信用できないと言って、当初、警戒していましたが、当職が、住民の意見をよく聞き、マンション建設で改善できるものは改善させるという姿勢をとり、住民の要求が多く取り入れられましたので、和解が成立し、幟を下すことになり、双方から感謝されました。
このように感情的に対立している問題も、胸襟を開いて、話し合えば、人は理性的になり得るもので、裁判によらず、早期に解決できたよい例だと思います。