犯罪・刑事事件の解決事例
#養育費 . #親権 . #慰謝料 . #離婚請求 . #DV・暴力

離婚調停(申立人)、離婚訴訟(原告):苛烈な暴行を受けて逮捕までされた夫から逃れた御相談者様が無事離婚を勝ち取った事例

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小杉 和 弁護士が解決
所属事務所法律事務所オフィス・エトワレ
所在地京都府 京都市下京区

この事例の依頼主

女性

相談前の状況

家庭内で、しかも子供の前で夫から激しい暴行を受けて傷害の被害を負った御依頼者様は離婚調停を起こしていましたが、ずっと代理人を付けずに戦っていました。その一方で夫には代理人弁護士が付いていたことから、弁護士がいる当事者側になびく調停委員の一般的な傾向のとおり、御依頼者様は夫側代理人弁護士の作成した、御依頼者様にはかなり不利な内容の和解案を飲むように調停委員から説得を受けるなど、苦しい状況に立たされていました。具体的には今後の一切の請求を放棄する代わりに100万円を支払う内容での和解を求められていました。御依頼者様はお1人で戦われていましたが、どうしてもその金額が安すぎるのではないかとの思いが拭いきれず、御相談にいらっしゃいました。

解決への流れ

御依頼者様のお話を伺うと、夫は御依頼者様に対する暴行により逮捕、勾留までされており、離婚事由があることは明白でしたし、慰謝料請求も立つ(慰謝料を確実に獲得することが見込める)ことも見えましたので、代理人となった上で調停では夫側の和解提案を蹴り、調停は不成立となりました。続く離婚訴訟では具体的に夫が原因の離婚事由がある旨を主張、立証したことで、当然離婚が認められる流れになり、争いがなかった子供らの親権、離縁等も当然認められる内容での和解が成立する見込みとなりました。婚姻費用についても小さな子供らが成人するまで認められる順当な内容でした。唯一争いがあったのは慰謝料(解決金)の金額でした。家庭内で体力的に劣る女性に対して一方的な暴行を加えた夫の行為は卑劣で、強い非難に値するものといえ、御依頼者様としてはかなり高額の慰謝料を期待しても良い状況だったと思います。しかしながら裁判官が提示してきた金額は150万円であり、被害を受けた御依頼者様にとっては到底納得できない少額での提案との印象をぬぐえませんでした。私もそのように感じていました。ただ裁判官で共有されている認識によればそれくらいが相場とのことで、前任の裁判官が提示したその金額を、後任の方も踏襲されており、大きな増額は見込めない状況ではありました。最終的に和解期日において話合い、夫側のわずかな譲歩で多少の増額があり、御依頼者様は最終的にその内容で手を打ちました。

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小杉 和 弁護士からのコメント

別の解決事例でも書きましたが、弁護士を代理人に選任しないことにより、調停委員が弁護士が付いている当事者に肩入れすることが多く、不利な和解を飲まされそうになるケースが多いように感じています。そのような調停委員の仕事ぶりから、彼らは適正な内容での紛争解決よりも、いかに自らにストレスがない状態で、(その内容はともかく)できるだけ早く調停を成立させて調停を終わりにするかということを追い求めて仕事をしているような印象をぬぐうことができません。そのような中、弁護士が調停で果たす役割、弁護士が代理人としてそこに存在する意義はやはり大きいと感じます。今回の事例でも当初提示されていた100万円と訴訟の結果得られた内容を単純に比較すればその隔たりは相当なものです。訴訟の結果として御依頼者様が得たのは、弁護士報酬代を含めた解決金が170万円、養育費が今後10数年でおよそ550万円で合計で720万円になります。弁護士費用の負担を差し引いても700万円近いお金が得られたところを、仮に和解に応じてしまっていたら、たった100万円だけで手打ちにさせられていたことになるわけです。その開きは歴然でしょう。今回の事例を見てもお分かりいただけますように、調停で権利を争う立場に置かれている方には、自らの権利を守るためにも、専門家である弁護士に相談し、今後の見通しを含めて相談することが強く推奨されるところです。私の事務所では初回相談60分無料で相談に応じておりますので、迷っている、判断に困っているという状況にいらっしゃる場合には、勇気を出して是非1度御相談に来ていただけましたらと思います。