この事例の依頼主
50代 女性
相談前の状況
夫は、不倫だけでなく、妻を無視する、「おばさんなのに洋服だけは若い」といった侮辱的暴言を吐くなどのモラハラ的言動がありました。そのため、妻は、別居して夫に離婚を求めましたが、夫は離婚に応じようとしなかったため、財産分与や慰謝料などできる限りいい条件で離婚したいとの強い思いで、相談にみえました。
解決への流れ
妻が別居して離婚を求めると、離婚に応じようとしなかったため、離婚調停を申立てました。夫は、調停では、離婚は拒否しませんでしたが、財産分与や慰謝料の額で折り合いがつきませんでした。夫の不貞の事実は証拠から明らかだったため、訴訟で進めることとし、財産分与や慰謝料について必要な立証をした結果、解決金として1700万円を受け取る、自動車の名義移転をする内容の和解離婚が成立しました。
中途半端な内容で離婚せず、訴訟までしたのは、①妻が夫の不貞の証拠が十分収集していたこと、②夫にある程度の資産と安定収入があったこと、そして、③依頼者(妻)の決意と辛抱があったからです。もちろん、早期に、訴訟まではせずにいい条件で離婚できることが望ましいといえますが、相手方があってのことですので、相手方の対応次第では長期化せざるをえないこともあり、その間依頼者のストレスは相当なものと思います。本件では、夫婦にある程度の資産があったため、財産分与の額も大きくなりましたが、何より、依頼者(妻)本人が、十分な準備(証拠収集)を行うとともに、和解するまで長期間の紛争に耐えたからこそ、本人が納得いく結果を得ることができた成功事例だといえます。