この事例の依頼主
20代 男性
相談前の状況
相談者は、被害女性との間で性的な接触をしたことに争いはないが、それが刑法などが定める性犯罪に該当するのか疑問のある案件で、警察の捜査を受けることになりました。本人の関心としては、有罪無罪というよりは、事件が公にならないか、勤務先との関係でどうなってしまうのかに強い関心がありました。
解決への流れ
本人からの聴き取りなどから、仮に刑事裁判となった場合、無罪を争って、無罪となる可能性もありうる案件でした。しかし、無罪になるとしても判決まで時間がかかることと、その間は、性犯罪で起訴された誰それと後ろ指をさされるかもしれないし、会社からの扱いがどうなるのか不安材料が多くありました。相談者やご家族と相談の上、捜査中に被害者側と示談をし、早々に幕引きを図ることとしました。結果的に、被害者側も裁判を回避して、示談で解決することに合意いただき、事件が公になることもなく、解決にいたりました。
男女間の事件は、互いの受け止め方の違いから、刑事事件として持ち上がってくることがあります。本件では、ご本人やご家族と共に、本人の将来も含めて考えた結果、早々に解決することが最善であると方針を定め、起訴されてしまうまでの20日間の間に被害者側と交渉を行い、解決に至りました。刑事事件では、時間との闘いになる場面がしばしばあります。迅速に事案概要を把握し、解決指針を立て、それにそって行動を起こしていくことが大事です。そういったことが可能な弁護士に早めに相談することが良い結果につながるものと思います。