この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
ご高齢の母親から、遺言の相談の事例です。「自分の面倒を見てくれている息子に全財産を相続させ、自分から多額のお金を取っている娘には何も相続させたくない」とのことで、当事務所にご来所されました。
解決への流れ
娘は既に遺留分(相続人が生活に困らないよう、最低限の財産は必ず相続できるように保障されている)を超える特別受益を得ていると思うが、遺言者が亡くなってからではその立証に労力を要するケースがあります。そこで、母親に娘に渡した金銭の資料等を整理して残してもらうことをお願いしました。遺言書の中に娘に手渡した総額と息子が親身に面倒を見てくれていることを明記した上で、息子に全財産を相続させ、娘には遺留分の主張を行わないように記載しました。母親が亡くなった後、当初は自分にも相続できる財産があると主張していた娘も、遺言の内容を見て沈黙。遺留分侵害額請求を封じ込めることに成功しました。
遺言に生前に贈与した金額を明記したことで、娘からの遺留分侵害額請求の拒否に成功した事例でした。