この事例の依頼主
30代 男性
相談前の状況
ご依頼者様は、勤務先で多額の金員の横領事件を起こしてしましました。一審では別の弁護士が弁護人として活動していましたが、示談の成立もなく、ご依頼者様の反省が十分に伝わっているとも言い難く、実刑(執行猶予が付かず直ちに刑務所に入ること)となってしまい、控訴審からご依頼をいただきました。
解決への流れ
ご依頼後、勤務先の代表者の方と直ちに連絡を取り粘り強く示談交渉を進め、長期になりますが分割弁済の合意と、ご依頼者様の真摯な反省状況が伝わったことから、お許し頂けることにもなりました。示談の内容と、被害会社様からの寛大な処分をとの上申書(裁判所へのお願い文書のことです)、さらには、ご依頼者様が被害会社にお送りした謝罪文、裁判所に宛てた反省文を提出し、控訴審の被告人質問でも丁寧な尋問をした結果、逆転で被害者の方は執行猶予判決となり、刑務所に行くことなく無事社会に戻ることが出来ました。
ご依頼者様と必死に謝罪文の内容を検討し、謝罪を尽くし、粘り強く交渉した結果、示談がまとまったことが最も大きかったと思います。このように、粘り強く交渉することで被害者の方のお怒りの気持ちも徐々に緩和され、お許し頂けることもあります。それには、刑事事件に精通した弁護士に謝罪文の内容の指導をしていただくことが最も効果的です。