この事例の依頼主
50代 男性
相談前の状況
覚醒剤を十年ほど前に使用した依頼者の事件で、実刑になる可能性もかなり高い事件でした。依頼者本人は実刑を覚悟し、初回の相談時には自暴自棄になっていましたが、長年、薬物を絶っていたため、実刑は不相当な事案と考えました。そこで、通常通りの弁護活動では不足すると思われたため、有益な弁護活動はできるだけする方針となりました。
解決への流れ
相談後は、依頼者とダルクのスタッフをつなげたり、依頼者の奥さんに覚せい剤使用を防止する実効的な方法を検討してもらうなど、様々な活動を行いました。また、起訴された後は、依頼者や奥さんの希望もあり、保釈請求を行って認められました。裁判では、こうした取り組みを裁判所にアピールし、最終的に執行猶予判決を得ることができました。
薬物事案の再犯は実刑になる可能性が非常に高い類型の事案です。本件の依頼者の場合、10年ほど期間が空いていたこと、奥さんの協力を得られたこと等の要因があったので、執行猶予判決をとることができました。また、ダルクに当職と一緒に行き、話を聞いたこと等も要因だと思います。