犯罪・刑事事件の解決事例
#加害者 . #交通犯罪

【飲酒運転】飲酒運転で人身事故を起こした後、飲酒の発覚を恐れて被害者を救護せず現場から逃亡した被疑者について、保釈が認められ、執行猶予付き判決が下された事例

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江畑 博之 弁護士が解決
所属事務所弁護士法人美咲
所在地新潟県 新潟市中央区

この事例の依頼主

20代

相談前の状況

相談者は被疑者の母親でした。警察から、子供(被疑者)が飲酒運転をして人身事故を起こして逮捕されたとの連絡を受け、すぐに当事務所に相談に来られました。相談者は、事実関係の詳細を把握していなかったことから、依頼を受ける前提で、まずは弁護士の方で被疑者に面会に行くことにしました。

解決への流れ

被疑者と面会し、事実関係を確認すると共に、今後の刑事手続きの流れを説明し、取調べに対する対応等を助言しました。被疑者本人も、早期に弁護人が選任されることを希望したため、私が弁護人に選任しました。その後、被疑者は、飲酒運転で人身事故を起こしたことや被害者を救護せずに事故現場から逃走した事実で起訴されました。被疑者は起訴された事実を概ね認めていたことや身元保証人として被疑者の家族が協力が得られたため、起訴された後速やかに保釈請求を行いました。保釈は認められ、被疑者は釈放されました。保釈後、被疑者は弁護人と共に被害者のもとを訪れ、被害者に謝罪をするとともに見舞金を支払いました。被害者も、怪我自体は比較的軽微であったことや、被疑者の面前での謝罪を受けて、被疑者には寛大な処分を望む意思を示してくれたため、被害者からはその旨の書面(嘆願書)に署名をしてもらいました。裁判では、上述した嘆願書を証拠として提出した他に、被疑者の就業先が確保されていることや家族の監督が期待できること、前科前歴がないこと等を弁護人の方から主張しました。その結果、被疑者に対しては執行猶予付きの判決が下されました。

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江畑 博之 弁護士からのコメント

ここ10数年で、飲酒運転に対する刑罰や行政処分(免許取り消し等)は強化されてきています。飲酒運転のみであれば逮捕されないケースも少なくないですが、飲酒運転で人身事故を起こした場合や被害者を救護せずに事故現場から逃亡した場合には、逮捕・勾留されるケースが多いです。今回のケースも被疑者は逮捕・勾留されましたが、事実を素直に認めていたことや家族が身元引受人になってくれたこと等もあり、起訴後速やかに保釈が認められました。また、判決を下すにあたっては、被害者が嘆願書を作成してくれたことも刑を決めるにあたって考慮されました。