この事例の依頼主
20代
相談前の状況
相談者は,職場での窃盗容疑を受けており,本人が認めているもの以外余罪についても疑われている状況でした。在宅事件でしたが,余罪について認めていないことから合計40時間にに及ぶ取調べを受けており,取調べのなかで警察官から人格を非難するような発言もありました。
解決への流れ
認めている件については,受任後8日間で被害弁償を行いました。弁護人として取調べの方法について抗議を行い,違法不当な取調べを止めさせました。また事件としても認めている部分と余罪については切り離して処理すべきよう求め,自白の件のみを送検してもらいました。検察官に被害弁償に関する報告書,意見書を提出し不起訴処分となりました。
一般的には自白事件の場合は,取調べ等に違法,不当な点があっても本人からはいいにくい場合が多いです。さらに,本件では余罪を疑われていたため取調べが長くなっていましたが,この点についても本人からは抗議できない状況でした。弁護人を選任したことにより,自白している件と余罪の件との分けられた事,被害弁償が速やかにできたことがポイントになったと思います。