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保釈請求とは?起訴後の身体拘束から解放され、裁判準備を有利に進めるために

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磯田 直也 弁護士が解決
所属事務所ルーセント法律事務所
所在地兵庫県 宝塚市

この事例の依頼主

年齢・性別 非公開

相談前の状況

保釈とは?「保釈(ほしゃく)」とは、起訴された後(検察官によって刑事裁判にかける手続きが取られた後)に、勾留(こうりゅう)されている被告人(刑事裁判を受ける立場の人)が、裁判所の決定によって、一時的に身体拘束から解放される制度のことです。原則として、保釈保証金(ほしゃくほしょうきん)と呼ばれるお金を裁判所に納めることが条件となります。この保釈保証金は、被告人が裁判所の呼び出しに応じ、逃亡したり証拠隠滅したりしないことを担保するためのお金で、裁判が無事に終われば(判決が確定すれば)、原則として全額返還されます(罰金等が言い渡された場合は、そこから差し引かれることがあります)。(注意点)保釈は、あくまで起訴された後の制度です。逮捕されてから起訴されるまでの間(捜査段階)は、原則として保釈は認められません。(※起訴前の身体拘束からの解放を目指すには、別の手続き(勾留決定に対する準抗告など)が必要になります。)保釈が認められるには?保釈を請求できるのは、被告人本人、弁護人(弁護士)、配偶者、親、兄弟姉妹などです。保釈が認められるかどうかは、裁判所が判断します。法律上、一定の重大犯罪(放火、殺人など)や、過去に重大な罪で有罪判決を受けたことがある場合、常習的に犯罪を犯した場合、証拠隠滅や被害者・証人への威嚇の恐れがある場合などを除き、原則として保釈は認められなければならないとされています(権利保釈)。しかし、実際には「証拠隠滅のおそれがある」と判断されて権利保釈が認められないケースも少なくありません。その場合でも、裁判所が、被告人の逃亡のおそれの程度、身体拘束を続けることによる不利益の大きさなどを考慮し、相当であると判断すれば、保釈を認めることがあります(裁量保釈)。保釈が認められる際には、通常、以下のような条件が付けられます。・住居の制限(決められた場所に住むこと)・被害者や共犯者など、事件関係者との接触禁止・裁判所の呼び出しへの出頭義務・旅行や海外渡航の制限(裁判所の許可が必要)これらの条件に違反すると、保釈が取り消され、納めた保釈保証金が没収される(返還されなくなる)ことがあります。

解決への流れ

保釈のメリット保釈が認められることには、被告人にとって以下のような非常に大きなメリットがあります。・身体拘束からの解放: なんと言っても最大のメリットは、警察署の留置場や拘置所での生活から解放され、自宅などでの生活に戻れることです。家族と過ごしたり、精神的な安定を取り戻したりすることができます。・裁判準備の充実: 身体拘束から解放されることで、弁護士と自由にかつ十分に打ち合わせを行う時間を確保できます。今後の裁判の方針を練ったり、証拠を集めたり、証人を探したりするなど、防御の準備を格段に進めやすくなります。これは、裁判で有利な結果を得るために極めて重要です。・社会生活の維持: 保釈されれば、職場や学校に復帰できる可能性があります(保釈条件によります)。社会的なつながりを維持し、経済的な基盤を保つことで、判決後の社会復帰もスムーズに進めやすくなります。・精神的負担の軽減: 長期間の身体拘束は、精神的に大きな負担となります。保釈によってその負担が軽減され、落ち着いて裁判に臨むことができます。・有利な情状となる可能性: 保釈中に真面目に生活し、裁判所の条件を遵守する態度は、裁判官に対して反省や更生の意欲を示すものとして、判決(特に執行猶予を求める場合など)において有利な情状として考慮される可能性があります。弁護士に保釈請求を依頼するメリット保釈請求の手続きは複雑であり、裁判所を説得するための主張や資料の提出が不可欠です。弁護士に依頼することで、以下のようなメリットがあります。・迅速な手続き: 保釈請求に慣れている弁護士であれば、起訴されたらすぐに保釈請求の手続きを開始できます。・的確な主張: 裁判所が保釈を認める可能性を高めるため、法律の規定や過去の事例に基づき、被告人に有利な事情(逃亡や証拠隠滅のおそれが低いこと、保釈の必要性など)を的確に主張します。・検察官の意見への反論: 保釈請求に対して検察官が反対意見を述べることがありますが、弁護士がその意見に効果的に反論します。・適切な保釈金額の交渉: 保釈保証金の金額が過度な負担とならないように裁判所とやりとりを行います。・保釈条件の交渉: 保釈条件が過大なものとならないように付かないように裁判所とやりとりを行います。

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磯田 直也 弁護士からのコメント

[保釈請求をお考えの方へ]もしご自身やご家族が起訴されてしまい、身体拘束が続いている場合には、できる限り早く弁護士にご相談ください。保釈が認められれば、身体的な自由を取り戻せるだけでなく、今後の裁判に向けた準備を適切に進めることができます。弁護士が、保釈の見通しや手続きの流れ、必要な準備について詳しくご説明し、全力で保釈の実現をサポートします。