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人気グループ「GReeeeN」改名、一部ファンから戸惑いの声…旧事務所の「商標登録」が原因だった?
2024年04月05日 10時01分

「キセキ」や「愛唄」などのヒット曲で知られる4人組ボーカルグループ「GReeeeN」が、所属事務所を退所したうえで、グループの改名を発表した。今後、「GRe4N BOYZ」(グリーンボーイズ)として活動するが、一部ファンから驚きや戸惑いの声もあがっている。東スポによると、改名の背景には、商標登録の問題があるということだが、どんな法的論点があるのだろうか。舟橋和宏弁護士に解説してもらった。

「キセキ」や「愛唄」などのヒット曲で知られる4人組ボーカルグループ「GReeeeN」が、所属事務所を退所したうえで、グループの改名を発表した。今後、「GRe4N BOYZ」(グリーンボーイズ)として活動するが、一部ファンから驚きや戸惑いの声もあがっている。東スポによると、改名の背景には、商標登録の問題があるということだが、どんな法的論点があるのだろうか。舟橋和宏弁護士に解説してもらった。

●旧所属事務所が「GReeeeN」を商標登録している

メンバーが旧事務所を退所するに際しては、もちろん旧事務所側と協議したと思われますが、その内容は定かではありません。ただ、グループ名を変えるに至った理由の一つとして、商標権の存在・帰属が考えられます。

というのも、「GreeeeN」というグループ名は、その特徴的なロゴマーク含めて、旧事務所の「株式会社ハイスピードボーイ」が商標登録をしているからです。

グループ名について、旧事務所が商標権を有している場合、旧事務所は独占的にそのグループ名を登録されている指定商品や指定役務に使用することができます。

今回の商標は、その指定商品や指定役務にグッズやライブ活動などが含まれています。つまり、旧事務所から許諾を得ずにグループ名を付したグッズ販売やイベント開催が商標権侵害行為となり、差止請求や損害賠償請求される可能性があります。

●勝手に使えば「商標権侵害」となる可能性

商標権を有していなくても、商標出願前からグループ名の使用などがある場合には、先使用権により商標権侵害を否定できる可能性はあります。しかし、先使用権が認められるには、単に出願前からその商標を使用していたというだけでは足りず、周知などといった要件も必要です。これが認められるハードルは相当高いといえます。

このように、商標権侵害となってしまう可能性がある中で、グループ名の商標について、どういった話し合いがされたのか、旧事務所とメンバーとの契約内容は不明ですが、旧事務所から商標利用の許諾などが得られなかったとすれば、商標権侵害のリスクなどに考慮して、グループ名を変えるに至った可能性があると考えられます。

なお、グループ名については、パブリシティ権を根拠に構成メンバーにグループ名の使用権を認めた裁判例があり、今回は大きくトラブルになっていないようですが、トラブルとなるケースもまた出てくる可能性は否定できないと考えます。

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