子どもを支配する「毒親」は、どんな影響を与えていくのか。6月3日放送の「Wの悲喜劇～日本一過激なオンナのニュース～」（Abema TV）のテーマは、「毒親のムスメ」。毒親に悩まされた女性たちが、自身の経験について率直な思いを語っていく。（弁護士ドットコムニュース編集部・山口紗貴子）
番組には、3人の「毒親のムスメ」が出演。その1人、著書「解縛 しんどい親から自由になる」（新潮社）などで、実母との確執を公にしてきたフリーアナウンサーの小島慶子さんは、自身が苦しんだ摂食障害や不安障害についても語る。また、今もなお「死にたいさん」（死にたいという気持ち）が現れることを話すと、他の経験者たちが頷く様子も印象的だった。
ちなみに、弁護士ドットコムの法律相談にも、毒親にまつわる質問が寄せられている。よくよせられる2つの質問が、「毒親と縁を切るには、どうしたらいいですか？」と「毒親をどうしても許せない。慰謝料請求はできるんですか？」というもの。番組では、自らも毒親との関係に悩まされた吉田美希弁護士が、こうした質問に法的な観点から助言をする。
●ウートピ編集長「女性が抱える問題は、毒親と深く関係する」
毒親という言葉に馴染みのない人もいるかもしれないが、この数年で、毒親関連本の出版が相次ぐなど、女性たちの関心は高い。出演者の1人で、女性向けメディア「ウートピ」編集長の鈴木円香さんは「ウートピのような女性向けメディアでは、毒親は非常によく読まれるテーマの1つなんです」と話す。
「親子関係が原因で自尊心が持てず、大人になってからも人間関係をうまく築けなかったり、アルコールや買い物などに依存してしまったりして苦しんでいる女性はかなりいます。番組の収録では、『毒親の毒は人を殺せるほどの威力がある』という話も出ましたが、女性が抱える問題と毒親は深く関係しているんだなと肌で感じますね」
なぜ今、毒親に悩む人たちが増えているのか。鈴木さんは「時代背景もあるのではないか」と分析している。「毒親に悩む女性の母親は、まだまだ専業主婦が多い世代なんです。自分が社会の中で果たせなかった夢を、代わりに娘に叶えさせようとする傾向があるのかもしれません」
収録では、子どもを思うあまりに毒親になってしまうケースなど、その境目の難しさも語られた。子どもを憎むあまり毒親になるのではない。むしろ多くの場合、愛情もあわせ持っているからだ。
出演した女性たちは皆、様々なきっかけを自ら作り、乗り越えていく。彼女たちはどう乗り越えていったのか。そして、自分自身が「毒親のムスメ」、あるいは「毒親」になっていないか気になる人もいるだろう。番組では、吉田美希弁護士が作成した、7つの「毒親の特徴」も紹介される。
【番組情報】
放送日時：6月3日（土）23時45分〜、再放送6月4日（日）17時〜
番組名：「Wの悲喜劇～日本一過激なオンナのニュース～」
放送チャンネル：AbemaTV(AbemaNewsチャンネル）
番組はこちらから（視聴予約）：
https://abema.tv/channels/abema-news/slots/9hKQCvq9hV3zby
