13640.jpg
木村花さん中傷訴訟で初弁論 母の響子さん「自分の犯した罪からは絶対に逃げきれない」
2021年03月22日 12時18分

フジテレビの恋愛リアリティー番組『テラスハウス』に出演したプロレスラーの木村花さんが亡くなった後、ツイッターで中傷する投稿をしたとして、母の響子さんが長野県の男性に対し約294万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が3月22日、東京地裁(田中寛明裁判長)であった。

男性は出廷せず、答弁書の提出もなかった。次回の口頭弁論は4月21日に行われる。

弁論後に会見を開いた響子さんは「裁判ですら来ない、連絡すらないということで、私の理解を超えた。自分の犯した罪からは絶対に逃げきれない。花に対してしたこと、本当に向き合って考えて欲しいです」と話した。

フジテレビの恋愛リアリティー番組『テラスハウス』に出演したプロレスラーの木村花さんが亡くなった後、ツイッターで中傷する投稿をしたとして、母の響子さんが長野県の男性に対し約294万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が3月22日、東京地裁(田中寛明裁判長)であった。

男性は出廷せず、答弁書の提出もなかった。次回の口頭弁論は4月21日に行われる。

弁論後に会見を開いた響子さんは「裁判ですら来ない、連絡すらないということで、私の理解を超えた。自分の犯した罪からは絶対に逃げきれない。花に対してしたこと、本当に向き合って考えて欲しいです」と話した。

●亡くなったあとにも中傷被害

訴状などによると、木村さんが2020年5月に亡くなった後、男性はツイッターに「あんたの死でみんな幸せになったよ、ありがとう」「テラハ楽しみにしていたのに、お前の自殺のせいで中止。最後まで迷惑かけて何様?地獄に落ちなよ」と投稿した。現在アカウントは削除されている。

木村花さんは亡くなっており権利侵害の主体となることができないため、遺族の「敬愛追慕(けいあいついぼ)の情」が侵害されていることを理由に損害賠償請求をしている。

花さんが亡くなった後から、響子さんは花さんの友人らと共に証拠を集めてきたが、「本当に心を無にして作業していたつもりだったけど、許せなかった」と振り返った。

響子さん側は、木村花さんと響子さんに対する誹謗中傷について、他にも6件の開示請求手続きを進めている。

●事件の時系列

2020年7月15日 ツイッターに対する発信者情報(IPアドレス、タイムスタンプ)の開示を命じる仮処分決定
7月31日 ツイッターから発信者情報の開示
8月17日 NTTコミュニケーションズに対しプロバイダ契約者情報の開示請求(裁判外)
9月17日 「権利が侵害されたことが明らか」ではないとして、開示拒否の連絡
10月1日 NTTコミュニケーションズに対し提訴
11月6日 NTTコミュニケージョンズの代理人から、契約者に意見照会をおこなったところ「開示に同意する」との回答があったと連絡、翌日契約者の情報(氏名、住所、電話番号、メールアドレス)が開示
11月9日 開示情報を元に、手紙を送付
12月9日 返事がないため、再度手紙を送付
12月15日 住民票請求したが、開示された住所には住民票がないと判明
2021年1月22日 提訴
3月22日 第1回口頭弁論

新着記事
一般的なニュースのサムネイル

同性婚訴訟、東京高裁が「合憲」判断 全国で唯一判断割れる結果に…弁護団「きわめて不当な判決だ」

性的マイノリティの当事者が、同性同士が結婚できないのは憲法に反するとして、国を訴えた裁判(東京2次訴訟)の控訴審で、東京高裁(東亜由美裁判長)は11月28日、現行法の規定を「合憲」と判断した。

一般的なニュースのサムネイル

最高裁で史上初の「ウェブ弁論」、利用したのは沖縄の弁護士「不利益にならない運用を」

裁判の口頭弁論をオンラインで実施する「ウェブ弁論」が今月、初めて最高裁でおこなわれた。

一般的なニュースのサムネイル

夫の「SM嗜好」に苦しむ妻、望まぬ行為は犯罪になる?離婚が認められる条件は?

パートナーの理解を超えた「性的嗜好」は、離婚の正当な理由になるのでしょうか。弁護士ドットコムには、そんな切実な相談が寄せられています。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「答え合わせしたい」日テレの拒否は「適正手続」の観点から問題?

コンプライアンスの問題を理由に番組を降板し、活動を休止していた元TOKIOの国分太一さんが、11月26日に東京霞が関で記者会見を開きました。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「録音の削除求められた」消さないと違法だったの?弁護士が解説

解散したアイドルグループ「TOKIO」の国分太一さんが11月26日、東京都内で記者会見を開き、日本テレビ側から番組降板を告げられた際、会話を録音しようとしたところ、同席した弁護士からデータの削除を求められたと明らかにした。一般論として、法的に録音の削除に応じないといけないのだろうか。

一般的なニュースのサムネイル

「サケ漁はアイヌ文化の主要な部分」日弁連、アイヌ施策推進法の改正求める意見書

日本弁護士連合会(日弁連)は11月20日、「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」(アイヌ施策推進法)の5年見直しに際し、アイヌ集団の権利保障やサケ漁の権利の法整備などを求める意見書を公表した。同法附則第9条の見直し規定に基づき、文部科学大臣や農林水産大臣など関係機関に提出した。

もっと見る