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サレ妻が仕掛けた逆襲劇、調停室で夫に突きつけた決定的証拠「面白いぐらいに顔が引きつっていた」
2025年07月02日 21時00分
#不倫 #サレ妻

「問い詰めた1週間後に、夫が突然家を出ていき、離婚調停の通知が届いた」。30代の会社員、高橋さん(仮名)は、見知らぬ女性からのLINEをきっかけに、夫の行動に強い違和感を覚えた。

探偵の調査で浮かび上がったのは、車内での密会、そしてホテルから「手をつないで出てくる」決定的な写真だった。

高橋さんが証拠を突きつける場に選んだのは、裁判所の調停室。予期せぬ一撃に夫はどう反応したのか。不倫の実態と、証拠をめぐる攻防に迫る。

「問い詰めた1週間後に、夫が突然家を出ていき、離婚調停の通知が届いた」。30代の会社員、高橋さん(仮名)は、見知らぬ女性からのLINEをきっかけに、夫の行動に強い違和感を覚えた。

探偵の調査で浮かび上がったのは、車内での密会、そしてホテルから「手をつないで出てくる」決定的な写真だった。

高橋さんが証拠を突きつける場に選んだのは、裁判所の調停室。予期せぬ一撃に夫はどう反応したのか。不倫の実態と、証拠をめぐる攻防に迫る。

●突然の家出、届いた離婚調停の通知

30代の会社員で子育て中の高橋さん(仮名)は、ある日、夫の様子に異変を感じた。髪を染めたり、自撮りを撮るなど、これまで見たことのない行動が続いた。

決定的だったのは、見知らぬ女性からのLINEと、その直後の「突然の家出」だった。

「問い詰めてから1週間後に夫が家を出ていったんです。その1週間後に、離婚調停の申し立て通知が届きました。絶対に女がいるぞと思って探偵に依頼しました」

●尾行がバレる事態に

最初に依頼した探偵事務所の報告は期待外れだった。

「夫と女性が車の中で何かしている様子の映像があったんですが、始まりと終わりの映像だけで、何時間いたかがわからない。弁護士に証拠にならないと言われてしまいました」

不倫問題にくわしい玉真聡志弁護士は「男女が密室に近いような自動車の中で2人でいるのはあまりない。(一定の)事実の推認が働くので、証拠にならないとまでは言えない」と指摘する。

さらに、「2人でデートしているとか車の中でキスをしているといった写真があれば証拠としての信用性は変わってくる」とした。

その後、探偵は追加調査を試みて、不倫相手を尾行していたところ、相手にバレてしまい、夫から問い詰められてしまったという。

●新しい探偵が「決定的瞬間」を撮影

信頼を失った高橋さんは、別の探偵事務所に切り替えた。新たな事務所が、ついに「決定的瞬間」をとらえる。

「ラブホテルから出てくる2人が、手をつないでいる写真が撮れました。前の探偵の資料も"補強証拠"として一緒に提出しました」

この写真は「強力な証拠になる」と玉真弁護士。

「ラブホテルに一緒に入るという行為自体が、性交渉を強く推認させます。そこに加えて先ほどの車の写真で2人でいることがわかれば、お互いの証拠を補強しあう形で、成熟した不貞関係が続いていたと言える」

調査費用は、2社あわせて約100万円にのぼったという。

●調停室で「痛恨の一撃」

高橋さんが証拠を突きつけたのは、裁判所の調停室だった。

高橋さん側に離婚理由が見当たらないと不思議に思う調停委員から「直接本人に理由を聞いてみたら」と異例の提案があったためだ。

「『この女性をご存知ですか?』 と聞いたら、夫は『知人です』と答えました。『不貞行為は?』と聞くと『していません』と断言。でもその瞬間に『ホテルから出てくる写真』を出したんです」

予想外の一撃に、夫は激しく動揺。夫側の弁護士は「もう何も話さないでください」と即座に制止したという。「面白いぐらいに顔が引きつっていた。人間ってこんなに顔が引きつるんだって」と高橋さんは振り返る。

夫が「有責配偶者」であることが調停の場で明らかになったため、離婚訴訟に移ったとしても著しく不利な立場となる。玉真弁護士は「こうなると夫側の弁護士はボロが出ないように『書面でやりとりさせてください』と言うしかない。高橋さんは交渉で相当有利に立った」と話す。

●問い詰めは慎重に「2人で会うのはNG」

玉真弁護士は、高橋さんの対応に舌を巻く一方、「今回は代理人の弁護士がついていたから良かった。探偵からの報告書があるからといって夫婦2人だけで会うのは絶対に避けたほうがいい」と注意を促す。

「逆上によるトラブルを防ぐためにも、両親など第三者の立ち会いは不可欠。場所は個室があって、すぐに逃げ込めるような場所がいいです」

玉真弁護士は「暴力沙汰になるケースはあまりない」としつつも「何か起きてからでは遅い。リスクヘッジが必要」と強調した。

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