15504.jpg
運転席の側面につけた「カーテン」「サンシェード」は道交法違反…注意すべきポイント
2017年11月27日 09時51分

車を運転していると、太陽の光が眩しくて前が見えづらい時がありますよね。運転中のまぶしさ対策として、サングラスをしている人もいれば、ガラスに直接貼り付けるカーテンやサンシェード(メッシュの日よけ)を使っている人もよく見かけます。

ただ、弁護士ドットコムの法律相談コーナーには、「白バイの警察官に運転席の窓にサンシェードをつけているのが交通違反だと言われた」という投稿が寄せられています。

カーテンやサンシェードはどのように使用すると、道交法違反にあたるのでしょうか。山岡 嗣也弁護士に聞きました。

車を運転していると、太陽の光が眩しくて前が見えづらい時がありますよね。運転中のまぶしさ対策として、サングラスをしている人もいれば、ガラスに直接貼り付けるカーテンやサンシェード(メッシュの日よけ)を使っている人もよく見かけます。

ただ、弁護士ドットコムの法律相談コーナーには、「白バイの警察官に運転席の窓にサンシェードをつけているのが交通違反だと言われた」という投稿が寄せられています。

カーテンやサンシェードはどのように使用すると、道交法違反にあたるのでしょうか。山岡 嗣也弁護士に聞きました。

●運転席や助手席のガラスにつけると道交法違反に

道路交通法(道交法)55条2項は、車両運転者は、運転者の視野を妨げる物の積載をして運転することを禁止しています。

サンシェードやカーテンは外部からの熱対策や紫外線対策として用いられていますが、視野を一定程度妨げてしまいます。このため、運転中に、サンシェードやカーテンをフロントガラスまたは運転席や助手席の側面ガラスに取り付けると、運転者の視野を妨げるものとして上記道交法違反となります。

もっとも、後部座席の側面ガラスへのサンシェードやカーテンの取り付けは、運転者の視野を妨げるものではないため道交法違反ではありません。また、駐車中であればサンシェード等をフロントガラス等に取り付けても道交法違反ではありません。

●カーフィルムは光を通す割合70%以上でなければならない

カーフィルムであっても、運転者の視野を妨げるものであれば、上記道交法に違反します。なお、国交省は、道路運送車両の保安基準29条3項、同基準の細目を定める告示において、運転者が前面ガラス、運転席・助手席の側面ガラスにおける光を通す割合(可視光線透過率)が70%以上であるものであることを要求しています。このため、70%未満の可視光線透過率となるカーフィルムは適切とはいえないでしょう。

サンバイザーについては、どのようなものかにもよりますが、サングラスのように運転者の視野を妨げるものでなければ、道交法違反とはなりません。

(弁護士ドットコムニュース)

新着記事
一般的なニュースのサムネイル

同性婚訴訟、東京高裁が「合憲」判断 全国で唯一判断割れる結果に…弁護団「きわめて不当な判決だ」

性的マイノリティの当事者が、同性同士が結婚できないのは憲法に反するとして、国を訴えた裁判(東京2次訴訟)の控訴審で、東京高裁(東亜由美裁判長)は11月28日、現行法の規定を「合憲」と判断した。

一般的なニュースのサムネイル

最高裁で史上初の「ウェブ弁論」、利用したのは沖縄の弁護士「不利益にならない運用を」

裁判の口頭弁論をオンラインで実施する「ウェブ弁論」が今月、初めて最高裁でおこなわれた。

一般的なニュースのサムネイル

夫の「SM嗜好」に苦しむ妻、望まぬ行為は犯罪になる?離婚が認められる条件は?

パートナーの理解を超えた「性的嗜好」は、離婚の正当な理由になるのでしょうか。弁護士ドットコムには、そんな切実な相談が寄せられています。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「答え合わせしたい」日テレの拒否は「適正手続」の観点から問題?

コンプライアンスの問題を理由に番組を降板し、活動を休止していた元TOKIOの国分太一さんが、11月26日に東京霞が関で記者会見を開きました。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「録音の削除求められた」消さないと違法だったの?弁護士が解説

解散したアイドルグループ「TOKIO」の国分太一さんが11月26日、東京都内で記者会見を開き、日本テレビ側から番組降板を告げられた際、会話を録音しようとしたところ、同席した弁護士からデータの削除を求められたと明らかにした。一般論として、法的に録音の削除に応じないといけないのだろうか。

一般的なニュースのサムネイル

「サケ漁はアイヌ文化の主要な部分」日弁連、アイヌ施策推進法の改正求める意見書

日本弁護士連合会(日弁連)は11月20日、「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」(アイヌ施策推進法)の5年見直しに際し、アイヌ集団の権利保障やサケ漁の権利の法整備などを求める意見書を公表した。同法附則第9条の見直し規定に基づき、文部科学大臣や農林水産大臣など関係機関に提出した。

もっと見る