15751.jpg
帰宅中の女子高生が「スカートめくり」に遭遇・・・どんな「罪」になるのか?
2015年11月12日 11時55分

福岡県北部の直方市(のおがたし)で11月上旬、帰宅中の女子高校生が白髪交じりの男にスカートをまくられるという事件が起きて、警察が捜査しているーー。西日本新聞のウェブサイトにそんなニュースが掲載された。報道によると、容疑者とみられる男は、身長165センチぐらいで、カーキ色のTシャツに黒色長ズボンという服装だったそうだ。

スカートめくりというと、中学時代にふざけて同級生の女子のスカートをめくったことがあるという男性もいるのではないだろうか。今回は警察が捜査しているということだが、「スカートめくり罪」というのは聞いたことがない。いったい、どんな「罪名」になるのだろうか。

また、中学生が校内でふざけてする「スカートめくり」も犯罪になってしまうのか。寺林智栄弁護士に聞いた。

福岡県北部の直方市(のおがたし)で11月上旬、帰宅中の女子高校生が白髪交じりの男にスカートをまくられるという事件が起きて、警察が捜査しているーー。西日本新聞のウェブサイトにそんなニュースが掲載された。報道によると、容疑者とみられる男は、身長165センチぐらいで、カーキ色のTシャツに黒色長ズボンという服装だったそうだ。

スカートめくりというと、中学時代にふざけて同級生の女子のスカートをめくったことがあるという男性もいるのではないだろうか。今回は警察が捜査しているということだが、「スカートめくり罪」というのは聞いたことがない。いったい、どんな「罪名」になるのだろうか。

また、中学生が校内でふざけてする「スカートめくり」も犯罪になってしまうのか。寺林智栄弁護士に聞いた。

●卑劣な行為を禁止した条例とは?

「スカートめくりを行った場合に成立する可能性がある犯罪で、最も考えうるのは、迷惑防止条例違反です。各自治体では、迷惑防止条例が設けられていて、その中で卑猥な行為をすることが禁じられています。

具体的には、着衣の上から人の身体に触ることや、下着をのぞき見たり、撮影したりする行為などが、これに該当するとして禁じられています。

迷惑防止条例というと、痴漢を思い浮かべる人が多いと思いますが、それだけではないのです。また、スカートをめくるに当たって、体を押し付ける、羽交い締めにするなどの行為を行った場合には、強制わいせつ罪が成立する可能性があります」

学校の中であった場合も同様なのか。

「公道で行われた場合でも、学校内で行われた場合でも、事情は変わりません。また、成人がやっても未成年がやっても、変わりません。

一方、未成年者が行った場合には、原則として刑事罰に問われず、保護観察や少年院送致などの保護処分というものが課されるにすぎません。

ただ、現実には、男子中学生がスカートめくりをしただけで、少年院に送られるというケースはほとんどないのではないかと思われます。しかし、学校での評価は当然下がりますし、繰り返すことによって、警察に通報される可能性も否定できません。スカートめくりというと、軽いいたずらというイメージが強いですが、された方には精神的なトラウマが残ることも考えられます。この点は、注意してもらいたいものです」

寺林弁護士はこのように話していた。

(弁護士ドットコムニュース)

新着記事
一般的なニュースのサムネイル

同性婚訴訟、東京高裁が「合憲」判断 全国で唯一判断割れる結果に…弁護団「きわめて不当な判決だ」

性的マイノリティの当事者が、同性同士が結婚できないのは憲法に反するとして、国を訴えた裁判(東京2次訴訟)の控訴審で、東京高裁(東亜由美裁判長)は11月28日、現行法の規定を「合憲」と判断した。

一般的なニュースのサムネイル

最高裁で史上初の「ウェブ弁論」、利用したのは沖縄の弁護士「不利益にならない運用を」

裁判の口頭弁論をオンラインで実施する「ウェブ弁論」が今月、初めて最高裁でおこなわれた。

一般的なニュースのサムネイル

夫の「SM嗜好」に苦しむ妻、望まぬ行為は犯罪になる?離婚が認められる条件は?

パートナーの理解を超えた「性的嗜好」は、離婚の正当な理由になるのでしょうか。弁護士ドットコムには、そんな切実な相談が寄せられています。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「答え合わせしたい」日テレの拒否は「適正手続」の観点から問題?

コンプライアンスの問題を理由に番組を降板し、活動を休止していた元TOKIOの国分太一さんが、11月26日に東京霞が関で記者会見を開きました。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「録音の削除求められた」消さないと違法だったの?弁護士が解説

解散したアイドルグループ「TOKIO」の国分太一さんが11月26日、東京都内で記者会見を開き、日本テレビ側から番組降板を告げられた際、会話を録音しようとしたところ、同席した弁護士からデータの削除を求められたと明らかにした。一般論として、法的に録音の削除に応じないといけないのだろうか。

一般的なニュースのサムネイル

「サケ漁はアイヌ文化の主要な部分」日弁連、アイヌ施策推進法の改正求める意見書

日本弁護士連合会(日弁連)は11月20日、「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」(アイヌ施策推進法)の5年見直しに際し、アイヌ集団の権利保障やサケ漁の権利の法整備などを求める意見書を公表した。同法附則第9条の見直し規定に基づき、文部科学大臣や農林水産大臣など関係機関に提出した。

もっと見る