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「休業手当支払って」女性アルバイトら、ストライキ決行 非正規労働者の苦境訴える
2020年09月03日 17時29分

「まいどおおきに食堂」や「串家物語」などの飲食店を展開するフジオフードシステムが経営するカフェ店舗のアルバイト2人が、休業手当の支払いを求め、9月3日から2週間のストライキを始めた。

2人が勤務するのは「デリス・タルト&カフェ」。飲食店ユニオンによると、新型コロナウイルスの影響で店舗が4〜5月の間は休業。会社からの休業手当は、4月分はわずかに支払われたものの、5月分は一切出なかったという。

東京・霞が関の厚労省記者クラブで開かれた会見で、アルバイトの女性は「コロナ禍の自粛期間中、生活費が普段以上かかり苦しかった。会社には休業手当をしっかり支払って欲しい」と訴えた。

「まいどおおきに食堂」や「串家物語」などの飲食店を展開するフジオフードシステムが経営するカフェ店舗のアルバイト2人が、休業手当の支払いを求め、9月3日から2週間のストライキを始めた。

2人が勤務するのは「デリス・タルト&カフェ」。飲食店ユニオンによると、新型コロナウイルスの影響で店舗が4〜5月の間は休業。会社からの休業手当は、4月分はわずかに支払われたものの、5月分は一切出なかったという。

東京・霞が関の厚労省記者クラブで開かれた会見で、アルバイトの女性は「コロナ禍の自粛期間中、生活費が普段以上かかり苦しかった。会社には休業手当をしっかり支払って欲しい」と訴えた。

●「正社員に対しては休業手当を100%支給している」

店舗は、正社員の店長以外、非正規労働者で運営。ストライキを行う2名は、週4日勤務し、月に10万円前後の収入を得ていた。

ところが、コロナ禍で4月8日から5月末まで店舗が休業。休業手当を求めたが、4月分はすでにシフトが組まれていた数日分のみ支払われ、5月分は一切なかったという。休業手当の不払いを受けて、6月から団体交渉も行っているが、支払うとの回答は得られなかった。

飲食店ユニオンによれば、会社側は正社員に対しては休業手当を100%支給しているといい、飲食店ユニオンの原田仁希さんは「有期パート雇用法に抵触する、非正規労働者対する差別だ」と話す。

これに対し、会社側は、店舗が入る商業施設の閉鎖による休業のため、会社の責任ではなく休業手当の支払義務はないと主張。また、正社員は兼業が禁止されており、収入が会社のみに限られているため、法令違反はないとの立場だという。

女性は「お店にとって、非正規労働者の私たちは欠かせない存在のはず。生活がかかっているのは非正規労働者も同じ。非正規というだけで休業手当が出ないことは到底納得いかない」と語った。

●大企業の非正規労働者が直面する「制度の谷間」

フジオフードシステムは大企業に分類される。飲食店ユニオンによれば、雇用調整助成金の助成率が低いため、基本的に体力のある大企業でも、休業手当を出し渋るケースが多発しているという。

また、企業から休業手当が支給されない従業員に対し国から直接支給される「休業支援金・給付金」も、大企業の従業員は対象外。そのため、企業からも国からも休業分の補償が受けられないという事態に直面している。

原田さんは「大企業に勤める多くの非正規労働者が休業手当もなく苦しんでいる。フジオフードシステムは団体交渉にも十分に応じていない。ストライキを通じて団体交渉に応じるよう求めるとともに、休業手当の支払いを引き続き求めていきたい」と語った。

会見終了後、女性らはフジオフードシステム東京支社を訪れ、申し入れを行った。会社側は直接の回答は控えたものの、申入書は受領した。

画像タイトル フジオフードシステム東京支社で申し入れを行う女性ら(9月3日、東京都内、弁護士ドットコム撮影)

●フジオフードシステム側のコメント

フジオフードシステムは9月3日、弁護士ドットコムニュースの取材に対し、「この件については代理人弁護士に一任している」と話した。

同社の代理人弁護士は、「労働者側と協議中なので、コメントは控えさせていただきます」と語った。

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