17233.jpg
ジャーナリスト常岡氏「イスラム国」関連で逮捕される?集会で「捜査の不当性」訴える
2014年11月14日 21時42分

中東の過激派組織「イスラム国」など、海外取材を積極的におこなっているジャーナリストの常岡浩介さんが11月14日、東京・霞が関の弁護士会館で開かれた特定秘密保護法の反対集会で講演した。

ことし10月上旬、「イスラム国」の戦闘員になるために、シリアへの渡航を計画した北海道大学の男子学生が私戦予備・陰謀の疑いで事情聴取された事件が話題になったが、常岡さんも学生の関係先として家宅捜索を受け、ビデオカメラやパソコン、パスポートなどを警察に押収された。

常岡さんは「参考人」扱いだったが、11月11日になって警察から「被疑者として取り調べるので出頭してほしい」と連絡があったという。しかし、常岡さんは出頭を拒否。ツイッターなどでは、常岡さんも私戦予備・陰謀事件に関する疑いで「逮捕されるのではないか」と関心を集めている。

中東の過激派組織「イスラム国」など、海外取材を積極的におこなっているジャーナリストの常岡浩介さんが11月14日、東京・霞が関の弁護士会館で開かれた特定秘密保護法の反対集会で講演した。

ことし10月上旬、「イスラム国」の戦闘員になるために、シリアへの渡航を計画した北海道大学の男子学生が私戦予備・陰謀の疑いで事情聴取された事件が話題になったが、常岡さんも学生の関係先として家宅捜索を受け、ビデオカメラやパソコン、パスポートなどを警察に押収された。

常岡さんは「参考人」扱いだったが、11月11日になって警察から「被疑者として取り調べるので出頭してほしい」と連絡があったという。しかし、常岡さんは出頭を拒否。ツイッターなどでは、常岡さんも私戦予備・陰謀事件に関する疑いで「逮捕されるのではないか」と関心を集めている。

●常岡さんの「逮捕の可能性」が高まっている?

この日の集会で常岡さんは「男子学生は、知人のイスラム法学者から紹介された」「シリアに渡りたいという彼に同行取材するために、インターネットで航空券を手配した」と振り返り、「僕には取材という正当な理由があった」と犯罪行為ではないことを強調した。

そんななか、常岡さんは11月11日、警察から「被疑者として取り調べるので出頭せよ」と電話で告げられたが、「捜査そのものが違法なので応じられない」と拒否したことを、ネットで明らかにした。「もともと、任意の事情聴取を拒否していたので、予定調和ではあるのですが、これで一気にタイーホの可能性が高くなりました」と記している。

この日の講演では、「被疑者になった人が任意同行を拒否したら逮捕コースだが、今日も誰も家に来なかった」と、微妙な状況が続いていることを語った。

さらに、「男子学生はイスラム国やシリア情勢にまったく興味がない。(私戦予備・陰謀の疑いで男子学生が事情聴取を受けたことは)荒唐無稽な法適用だと思うが、彼が本当に戦闘に参加すると思っていたとしたら、公安はあまりにも無能だろう。おそらく、今回の事件を通して、世間がどう反応するのかを観察しているのではないか」と語り、警察に対する怒りをにじませた。

集会では、常岡さんの代理人をつとめる堀敏明弁護士も登壇。「(常岡さんは)被疑者になったので、おそらく逮捕されると思うが、起訴はされないだろう」と見通しを語った。来月から施行される特定秘密保護法にも触れ、「最近、公安警察が表立って情報収集をおこなっている。まさに秘密保護法の前哨戦といえる」と語気を強めた。

常岡さんの講演の動画はこちら。

【講演】ジャーナリスト常岡浩介氏「私戦予備事件」での警察の動きを語る 2014.11.14

https://www.youtube.com/watch?v=CFwieCiBhSw

【質疑応答】ジャーナリスト常岡浩介氏「私戦予備事件」での警察の動きを語る 2014.11.14

https://www.youtube.com/watch?v=vj6fNyIwCrk

(弁護士ドットコムニュース)

新着記事
一般的なニュースのサムネイル

同性婚訴訟、東京高裁が「合憲」判断 全国で唯一判断割れる結果に…弁護団「きわめて不当な判決だ」

性的マイノリティの当事者が、同性同士が結婚できないのは憲法に反するとして、国を訴えた裁判(東京2次訴訟)の控訴審で、東京高裁(東亜由美裁判長)は11月28日、現行法の規定を「合憲」と判断した。

一般的なニュースのサムネイル

最高裁で史上初の「ウェブ弁論」、利用したのは沖縄の弁護士「不利益にならない運用を」

裁判の口頭弁論をオンラインで実施する「ウェブ弁論」が今月、初めて最高裁でおこなわれた。

一般的なニュースのサムネイル

夫の「SM嗜好」に苦しむ妻、望まぬ行為は犯罪になる?離婚が認められる条件は?

パートナーの理解を超えた「性的嗜好」は、離婚の正当な理由になるのでしょうか。弁護士ドットコムには、そんな切実な相談が寄せられています。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「答え合わせしたい」日テレの拒否は「適正手続」の観点から問題?

コンプライアンスの問題を理由に番組を降板し、活動を休止していた元TOKIOの国分太一さんが、11月26日に東京霞が関で記者会見を開きました。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「録音の削除求められた」消さないと違法だったの?弁護士が解説

解散したアイドルグループ「TOKIO」の国分太一さんが11月26日、東京都内で記者会見を開き、日本テレビ側から番組降板を告げられた際、会話を録音しようとしたところ、同席した弁護士からデータの削除を求められたと明らかにした。一般論として、法的に録音の削除に応じないといけないのだろうか。

一般的なニュースのサムネイル

「サケ漁はアイヌ文化の主要な部分」日弁連、アイヌ施策推進法の改正求める意見書

日本弁護士連合会(日弁連)は11月20日、「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」(アイヌ施策推進法)の5年見直しに際し、アイヌ集団の権利保障やサケ漁の権利の法整備などを求める意見書を公表した。同法附則第9条の見直し規定に基づき、文部科学大臣や農林水産大臣など関係機関に提出した。

もっと見る