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妻が夫に内緒で「ピル」を飲んでいたら・・・「離婚」の決定打になる?
2013年12月14日 17時15分

「できれば、子どもがほしい」。世の中の多くの夫婦が望むことだが、夫婦そろって同じ気持ちとは限らない。なかには「相手は子供をほしがっているけれど、私はほしくない」という人もいるだろう。

子どもをつくるかどうか夫婦の間で合意できるのが理想だが、相手が子どもをほしがっているのに、「自分はほしくない」とはっきり伝えるのも、気がとがめるものだ。ついつい、言い出せずにいることもあるかもしれない。

ネットの相談サイトにも、妻がこっそりピルを飲んでいたことに夫が気づき、トラブルや離婚沙汰になったという報告がある。では、もし離婚をめぐる裁判になったとき、子どもをほしがる夫に黙って、妻がピルを飲むことは「離婚原因」として認められるのだろうか。離婚問題にくわしい堀井亜生弁護士に聞いた。

「できれば、子どもがほしい」。世の中の多くの夫婦が望むことだが、夫婦そろって同じ気持ちとは限らない。なかには「相手は子供をほしがっているけれど、私はほしくない」という人もいるだろう。

子どもをつくるかどうか夫婦の間で合意できるのが理想だが、相手が子どもをほしがっているのに、「自分はほしくない」とはっきり伝えるのも、気がとがめるものだ。ついつい、言い出せずにいることもあるかもしれない。

ネットの相談サイトにも、妻がこっそりピルを飲んでいたことに夫が気づき、トラブルや離婚沙汰になったという報告がある。では、もし離婚をめぐる裁判になったとき、子どもをほしがる夫に黙って、妻がピルを飲むことは「離婚原因」として認められるのだろうか。離婚問題にくわしい堀井亜生弁護士に聞いた。

●「婚姻を継続し難い重大な事由」にあたるのか?

「裁判上認められる『離婚原因』の一つとして、『婚姻を継続し難い重大な事由』(民法770条1項5号)というものがあります」

堀井弁護士は、このように民法の条文を紹介する。

「これは、夫婦の婚姻生活が破綻した場合、つまり、やり直しがきかない程度の状況のことを指します」

では、子どもをほしがる夫に黙って、妻がピルを飲むことは、「婚姻を継続し難い重大な事由」にあたるのだろうか。

「現在の日本では、社会通念上、婚姻生活の当事者が『子供を持たない』という特段の合意をしていない限り、『子どもを持つこと』が暗黙の了解であり、婚姻関係を継続する重要な前提と考えられます。したがって、妻が夫の了承なくピルを飲むことは、婚姻生活を破綻させかねない行為といえます」

このように説明しながら、堀井弁護士は次のように続ける。

「しかし、妻がピルを飲んでいる事実について、夫が知った後に、妻が飲むことをやめた場合には離婚原因にはならないでしょう。

反対に、夫が、妻に辞めるように告げたにもかかわらず、それでも妻が辞めない場合や、すでに妊娠ができない年齢になるまで、夫に隠してピルを飲み続けた場合には、離婚原因となると考えられます」

夫婦関係を円満に保つためには、重大なことについて隠し事をしないことが大切だ。もし「子どもはほしくない」と思っているのならば、そのことを相手に打ち明けて、理解してもらうようにすべきなのだろう。

(弁護士ドットコムニュース)

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