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朝日新聞「アフガン写真削除」騒動、提供者の西谷氏「通訳が撮った」とブログで主張
2021年08月18日 20時39分

朝日新聞が配信した記事に掲載されていた画像をめぐり、撮影者や撮影日時などが明らかでないとツイッターで指摘されていた問題で、画像を提供していたフリージャーナリストの西谷文和氏は、自身の通訳が現地で撮影したものだとブログで主張した。

問題となった記事は、朝日新聞が8月17日に配信した「『米国の失敗』 20年間のアフガン戦争の大義どこに」。2001年以降のアフガニスタン情勢やアメリカの介入について西谷氏の見解をたずねる内容とともに、西谷氏がツイートしていた首都カブールの直近の様子を納めたとされる写真が複数掲載されていた。

ところが、掲載写真について配信直後からツイッターで、西谷氏ではなく別の誰かがツイートしていたものなのではないかという声があがった。

その後、朝日新聞は〈17日に配信した「『米国の失敗』 20年間のアフガン戦争の大義どこに」は、複数の画像について撮影者や撮影日時などが特定できなかったため、記事を含めて公開を終了しました。当該記事についてのツイートも削除しています〉として、本文は読めない状態となった。

朝日新聞が配信した記事に掲載されていた画像をめぐり、撮影者や撮影日時などが明らかでないとツイッターで指摘されていた問題で、画像を提供していたフリージャーナリストの西谷文和氏は、自身の通訳が現地で撮影したものだとブログで主張した。

問題となった記事は、朝日新聞が8月17日に配信した「『米国の失敗』 20年間のアフガン戦争の大義どこに」。2001年以降のアフガニスタン情勢やアメリカの介入について西谷氏の見解をたずねる内容とともに、西谷氏がツイートしていた首都カブールの直近の様子を納めたとされる写真が複数掲載されていた。

ところが、掲載写真について配信直後からツイッターで、西谷氏ではなく別の誰かがツイートしていたものなのではないかという声があがった。

その後、朝日新聞は〈17日に配信した「『米国の失敗』 20年間のアフガン戦争の大義どこに」は、複数の画像について撮影者や撮影日時などが特定できなかったため、記事を含めて公開を終了しました。当該記事についてのツイートも削除しています〉として、本文は読めない状態となった。

●疑惑を通訳に確認したと主張

西谷氏はブログで次のように述べている。

(通訳の)アブドラに確認したところ、彼は暴動が起きた直後から仲間と一緒に空港に入り、一晩写真を撮り続けていたと証言しました。

彼の送ってきた写真の中で、KAM・AIRの屋根に乗っている写真を記事にしたのですが、これはJAWID OMIDという中国系のメディアの現地記者が撮影したものではないかと、指摘されましたのでアブドラに再確認したところ、「自分たちが撮影した」と言います。

この騒動の中で事実確認をしなければ、と思い、アブドラにJAWID OMID氏に連絡を取ってもらったところ、「写真をもらったので、ツイッターにアップした」とJAWID氏が語ったとのことでした。

空港で通訳が撮った写真はほかにもあるとして、西谷氏は別のアングルからの写真をSNSに掲載する一方、KAM・AIRの写真の撮影者は現在のところ不明だとしている。

朝日新聞の記事については、JAWID氏との連絡が取れておらず、通訳が無断でネットから写真を取ってきた可能性も否定できないとして、協議の末、公開終了で合意したという。

●「勝手に写真を剽窃したことはありません」

西谷氏は、アフガニスタン現地の写真をツイッター上に掲載していた。写真の大部分は通訳が直接撮影したものだとする一方、中には通訳が友人からもらったものが含まれていたとして、この点を確認せずに発信したことは「軽率だった」としている。

さらに、ツイッターに掲載した写真の中には、2019年8月にロイター通信で使われた写真もあったといい、次のように述べて謝罪している。

「2週間前に撮影されたものだ」とのアブドラの証言を鵜呑みにしてしまい、ツイートしたことは軽率で、ロイター社のみならず、ツイートを閲覧した方々に誤解を与えたことを、ここに謝罪し、このツイートに関して早急に削除いたします。

そのうえで、西谷氏は、自身の投稿した写真の大部分は貴重な現地の一次情報だと主張。人には知る権利があり、米国の20年に渡るアフガン戦争を総括する必要性とともに、アフガニスタン現地を取材する自身の情報を大勢の人間が待っていると訴えた。

大事なことはアフガンの人々の命であり、国際社会のタリバン政権への監視です。私はアフガンの現地を取材する者であり、私の情報を待っておられる大勢の方々がおられます。私のSNSに心ない中傷やフェイクと取れる投稿を続けることは、決してアフガンの人々のためになりません。

今回の一連のSNSの発信では「誓ってネットなどから勝手に写真を剽窃したことはありません」としており、あたかも剽窃したかのように、事実確認をせずにおこなわれる西谷氏や通訳への行き過ぎた中傷に対しては、法的措置を取ることも検討するという。

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