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中学生、親のスマホで勝手に「30万円」ゲーム課金…注文を取り消せる?
2017年01月11日 00時00分

なぜか親よりも自由にスマホを使いこなしてしまうのが、子ども。親のスマホを使って、勝手に無断で買い物をされてしまったが、取り消せないか?弁護士ドットコムの法律相談コーナーには、そんな悩める親からの相談が多数寄せられています。

ある男性は、中学1年生の子どもが、親のクレジットカードを勝手に使ってスマホのゲームに30万円を課金していたそうです。また別の女性は、「スマホで作る年賀状」を小学生の子どもが誤って注文してしまい、「キャンセル不可能な商品みたいです」と途方に暮れています。

未成年の子どもが親に無断でゲームに高額課金をしたり、キャンセル不可能な商品を誤って購入してしまった場合、親が販売業者に注文の取り消しを求めることはできるのでしょうか。神村岡弁護士の解説をお届けします。

なぜか親よりも自由にスマホを使いこなしてしまうのが、子ども。親のスマホを使って、勝手に無断で買い物をされてしまったが、取り消せないか?弁護士ドットコムの法律相談コーナーには、そんな悩める親からの相談が多数寄せられています。

ある男性は、中学1年生の子どもが、親のクレジットカードを勝手に使ってスマホのゲームに30万円を課金していたそうです。また別の女性は、「スマホで作る年賀状」を小学生の子どもが誤って注文してしまい、「キャンセル不可能な商品みたいです」と途方に暮れています。

未成年の子どもが親に無断でゲームに高額課金をしたり、キャンセル不可能な商品を誤って購入してしまった場合、親が販売業者に注文の取り消しを求めることはできるのでしょうか。神村岡弁護士の解説をお届けします。

●親は原則として取り消すことができる

未成年者が法定代理人である親の同意を得ずに何らかの法律行為をした場合、その法律行為は原則として取り消すことができます(民法5条2項)。

クレジットカードを使ってゲーム上のポイントを購入するのも、スマホから年賀状を注文するのも法律行為の一種ですから、いずれのケースでも、親は原則として取り消すことが可能です。

ただし例外的に、未成年者が相手を騙して、自分を大人だと思わせたような場合には取り消しはできません。単に未成年者かどうかを「はい」「いいえ」で答えさせるような場合には、騙したとまでは評価されないと思いますが、課金や注文の前に、未成年者が虚偽の生年月日を入力した場合などは、騙したと評価されてしまう可能性もあります。

また、親が同意していた場合にも取り消すことはできません。ゲーム課金の事例では、親は課金に同意はしていなかったようですが、ゲームの利用自体には同意していた、実は長期間にわたって課金が続いていたといった事情が重なれば、親が課金に同意していなかったという証明ができない可能性も出てきます。

そもそも、本当に子どもが課金をしたのか、誤って注文したのか、ということを立証できるかどうかという問題もあります。

子どもが「スマホで作る年賀状」を誤注文したという事例の場合、考えられるのは子どもが親のスマホを勝手に操作して注文してしまったというケースでしょう。このような場合、注文内容などがあまりにもおかしいといった事情がなければ、子どもが誤って注文したことの立証は難しく、親が取り消すことができる可能性は低いと考えられます。

もっとも、法的には取消しが難しい場合も、業者側が好意で取消しに応じることもありますので、取消しの希望は伝えてみても良いと思います。

(弁護士ドットコムライフ)

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