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「月月火水木金金」 休日を捨てて「毎日ゆるーく働く」のは労働法的に問題ない?
2018年12月12日 09時51分

仕事のオンとオフの切り替えは実に難しい。朝日新聞GLOBE+(「休みは仕事の戦略だ」と考える 米IT業界の新思考 https://globe.asahi.com/article/11920849)で、週に5日働き、2日休むという常識に逆らって、1日5時間半の労働を毎日繰り返す働き方を試したという体験談が紹介されていた。

試したのは、SNS予約サービス「Buffer」のCEOジョエル・ガスコイン氏(31)。生産的な働きを追い求めて、休日のない働き方に挑戦。午前4時半に起床して、食事と休憩を挟みながら、午後4時半まで計5時間半ほど働く。

ところが、週末は仕事に集中できず、メールのやりとりにも支障が出たり、体力が回復しなかったりして、2週間で断念してしまったという。結局、土曜日の半日と日曜にしっかり休みをとるスタイルになったそうだ。

土日なく毎日働くスタイルについて、記事中では、軍歌としても知られる旧日本海軍の「月月火水木金金」にたとえて表現されていたが、その働き方が合理的だと思った場合、日本でも試してみる人がいるかもしれない。休日を無視して、毎日緩く働くことは労働法の観点から問題ないのか。大部博之弁護士に聞いた。

仕事のオンとオフの切り替えは実に難しい。朝日新聞GLOBE+(「休みは仕事の戦略だ」と考える 米IT業界の新思考 https://globe.asahi.com/article/11920849)で、週に5日働き、2日休むという常識に逆らって、1日5時間半の労働を毎日繰り返す働き方を試したという体験談が紹介されていた。

試したのは、SNS予約サービス「Buffer」のCEOジョエル・ガスコイン氏(31)。生産的な働きを追い求めて、休日のない働き方に挑戦。午前4時半に起床して、食事と休憩を挟みながら、午後4時半まで計5時間半ほど働く。

ところが、週末は仕事に集中できず、メールのやりとりにも支障が出たり、体力が回復しなかったりして、2週間で断念してしまったという。結局、土曜日の半日と日曜にしっかり休みをとるスタイルになったそうだ。

土日なく毎日働くスタイルについて、記事中では、軍歌としても知られる旧日本海軍の「月月火水木金金」にたとえて表現されていたが、その働き方が合理的だと思った場合、日本でも試してみる人がいるかもしれない。休日を無視して、毎日緩く働くことは労働法の観点から問題ないのか。大部博之弁護士に聞いた。

●裁量労働制を取り入れていたとしても、休日の勤務がネックに

「まず、勤務している会社が就業規則上、どのような労働時間制をとっているかです。所定労働時間が9時から18時まで、休憩1時間、土日が休日と定められている場合、そもそも5時間半だけ勤務して帰宅すれば、単なる早退であり、その分だけ賃金が減額される可能性があります」

では、裁量労働制などの仕組みを取り入れていれば問題ないのか。

「会社が裁量労働制を採用しており、自分の業務がこれに該当する場合、1日の労働時間については、実際の労働時間にかかわらず、一日の所定労働時間について勤務したこととみなされます。したがって、5時間半の勤務で退社したとしても労働法上は問題ありません」

その場合、休日の扱いについてはどうなるのか。

「会社が就業規則上、休日と定めている日に勤務することの問題を考えてみましょう。この場合、会社としては、仮に裁量労働制を採用していたとしても、会社としては週に1日は休日を付与するか、4週間を通じ、4日以上の休日を付与しなければなりません(労働基準法35条1項・2項)から、会社から休日なしの勤務体系をとることはできません」

労働者が、勝手に休日勤務をすることに問題はないのか。

「この点についての法的規制はありませんから、基本的には可能ですが、法定休日に勤務した場合には、休日労働の割増賃金(3割5分以上)を支払う義務が生じることから、法定休日に出勤する場合には、会社の承諾を要するとの運用をしている会社もあり、このような場合には、勝手に法定休日に出勤することはできないことになります。

もっとも、『働き方改革』という視点からは、会社としても、労働者のニーズに応じて、過重労働にならないよう労働者の健康管理に配慮しつつ、多様な働き方を認めていくべきですから、これまでの固定化した労働時間制にこだわらず、柔軟な制度設計を工夫していくべきでしょう」

(弁護士ドットコムニュース)

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