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「大量の1円玉」で会計、動画が物議…同じ貨幣「20枚超」なら拒否できる
2019年04月24日 09時44分

ファストフード店の支払いで大量の1円玉を出す動画がネットに投稿され、話題になっている。動画によると、投稿者は10円玉を3枚出したあと、小銭入れを逆さにして支払い用のトレーに1円玉の山を築いた。

動画サイトで検索すると「1円玉会計」の動画はこれまでにもいくつか存在したことがわかる。店側からすれば迷惑行為と言えるだろう。

客が大量の貨幣で支払いをしてきたとき、店側は律儀に受け付けないといけないのだろうか。前島申長弁護士に聞いた。

ファストフード店の支払いで大量の1円玉を出す動画がネットに投稿され、話題になっている。動画によると、投稿者は10円玉を3枚出したあと、小銭入れを逆さにして支払い用のトレーに1円玉の山を築いた。

動画サイトで検索すると「1円玉会計」の動画はこれまでにもいくつか存在したことがわかる。店側からすれば迷惑行為と言えるだろう。

客が大量の貨幣で支払いをしてきたとき、店側は律儀に受け付けないといけないのだろうか。前島申長弁護士に聞いた。

●21枚目からは拒否できる

「結論から言えば、飲食店などで、客が大量の1円玉で代金の支払おうとしたような場合、店側は拒むことができます」(前島弁護士)

何枚から拒めるかについては、「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」に、「貨幣については、額面価格の二十倍までを限り、法貨として通用する」(法7条)との規定がある。

「つまり法律上、1回の支払いの際に、同じ額面での支払いは20枚までしかできないということになります。21枚目からは拒めます」

通常、貨幣には「強制通用力」といって、額面の価値で決済の最終手段として通用する効力がある。それなのに、なぜ断れるのだろうか。

「本来、硬貨というものは、取引の決済を簡便にするために作られたものですが、大量の硬貨での支払いをされると、かえって店側の決済が煩雑になってしまいます。このような弊害を防止するための決まりです」

ちなみに紙幣(日本銀行券)については枚数制限がない(日本銀行法46条第2項)。

注目を集めるために大量の硬貨を使うのは、店にとって迷惑だろう。マネはしないように。

(弁護士ドットコムニュース)

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