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富士山周辺で外国人のレンタカー事故激増、交通ルールわからず「危険運転」…対策は?
2025年04月27日 09時34分
#交通事故 #富士山 #河口湖 #富士吉田市

インバウンドの影響で国内各地のオーバーツーリズムが問題となる中、山梨県では富士山周辺を観光で訪れた外国人によるレンタカーの交通事故が激増している。

弁護士ドットコムニュースが山梨県警に取材したところ、2024年に発生した人身事故は12件で、前年より9件増えていた。物損事故は848件で、前年より392件も多かったという(暫定値)。

事故の多くが、観光地として人気の富士吉田市や富士河口湖町など、富士北麓地域に集中していた。

山梨県警では5月の大型連休など、これからの観光シーズンを迎えるにあたり、地元のレンタカー店などと協力して、外国人による交通事故防止のため、対策に取り組んでいる(弁護士ドットコムニュース編集部・猪谷千香)。

今年3月のある週末、河口湖を3年ぶりに訪れた都内の男性(40代)は、あまりの変貌ぶりに驚いた。河口湖駅構内は、大きなスーツケースを持った外国人観光客でごった返し、駅前にあるバス停には行列ができていた。

男性がさらに驚いたのは、河口湖の周辺を車で走行していたときだ。車道の真ん中をアジア系の外国人観光客のグループが、レンタサイクルで走っていた。「ふらふらと走るので、大きく距離をとって走らなければなりませんでした」(男性)

また、目の前を走行していた「わ」ナンバーのレンタカーが、一方通行の脇道にそのまま突っ込んでいったのも目撃したという。ドライバーは欧米人とおぼしき観光客だった。

「日本の交通ルールを知らない外国人観光客ばかりで、とにかく怖くて普通に運転ができませんでした。地元の人からは、『わ』ナンバーの車には気をつけるように言われました」と男性はふりかえる。

外国人観光客が殺到した「コンビニ富士山」で知られるローソン河口湖駅前店の前も通ったところ、富士山とコンビニを撮影しようと外国人観光客が店舗周辺に殺到していたという。

「近くに警備員さんが立っていて、外国人の人たちが横断しないよう目を光らせていました。インバウンドで経済は潤うのでしょうが、あまりに大勢の外国人が詰めかけていて、地元の人たちは本当に大変だなと思います」

画像タイトル 外国人観光客が目立つ「コンビニ富士山」(2025年3月、読者提供)

山梨県の調査によると、2023年に山梨県を訪れた外国人観光客の延べ宿泊客人数は、142万3000人で前年(16万7000人)にくらべて、851.1%と大幅に増加していた。特に、富士山周辺の富士吉田市と富士河口湖町に集中している。

外国人のレンタカーによる事故もやはり、富士山北麓地域に集中している。山梨県警によると、2024年の人身事故12件のうち9件、物損事故848件のうち770件がこの地域で発生していた。

物損事故の特徴としては、ほとんどが単独事故だという。山梨県警・交通企画課の担当者は「狭い道で車を工作物にぶつけてしまったといった事故が多いです」と話す。

そこで山梨県警はさまざまな対策をおこなっている。日本の道路標識を理解していない外国人観光客のために「止まれ」や「一方通行」「侵入禁止」などの標識について、英語で表記したチラシやポスターを作成して配布している。

チラシにはQRコードが記載されており、スマホなどで読み取れば、事故が発生した場所をGoogleマップ上に英語でマッピングしたサイトを閲覧することができる。

また、外国人観光客による無断駐車を防ぐため、山梨県や地元自治体と協力して、人気の撮影スポット近くに駐車場を整備するなどしているという。

交通企画課の担当者は「地元のレンタカー店とも協力していますが、県外からのレンタカーも流入があります。そうした外国人観光客の方たちにも安全運転してもらえるよう、対策を考えているところです」と話している。

インバウンドの影響で国内各地のオーバーツーリズムが問題となる中、山梨県では富士山周辺を観光で訪れた外国人によるレンタカーの交通事故が激増している。

弁護士ドットコムニュースが山梨県警に取材したところ、2024年に発生した人身事故は12件で、前年より9件増えていた。物損事故は848件で、前年より392件も多かったという(暫定値)。

事故の多くが、観光地として人気の富士吉田市や富士河口湖町など、富士北麓地域に集中していた。

山梨県警では5月の大型連休など、これからの観光シーズンを迎えるにあたり、地元のレンタカー店などと協力して、外国人による交通事故防止のため、対策に取り組んでいる(弁護士ドットコムニュース編集部・猪谷千香)。

●「『わ』ナンバーには気をつけて」

今年3月のある週末、河口湖を3年ぶりに訪れた都内の男性(40代)は、あまりの変貌ぶりに驚いた。河口湖駅構内は、大きなスーツケースを持った外国人観光客でごった返し、駅前にあるバス停には行列ができていた。

男性がさらに驚いたのは、河口湖の周辺を車で走行していたときだ。車道の真ん中をアジア系の外国人観光客のグループが、レンタサイクルで走っていた。「ふらふらと走るので、大きく距離をとって走らなければなりませんでした」(男性)

また、目の前を走行していた「わ」ナンバーのレンタカーが、一方通行の脇道にそのまま突っ込んでいったのも目撃したという。ドライバーは欧米人とおぼしき観光客だった。

「日本の交通ルールを知らない外国人観光客ばかりで、とにかく怖くて普通に運転ができませんでした。地元の人からは、『わ』ナンバーの車には気をつけるように言われました」と男性はふりかえる。

外国人観光客が殺到した「コンビニ富士山」で知られるローソン河口湖駅前店の前も通ったところ、富士山とコンビニを撮影しようと外国人観光客が店舗周辺に殺到していたという。

「近くに警備員さんが立っていて、外国人の人たちが横断しないよう目を光らせていました。インバウンドで経済は潤うのでしょうが、あまりに大勢の外国人が詰めかけていて、地元の人たちは本当に大変だなと思います」

画像タイトル 外国人観光客が目立つ「コンビニ富士山」(2025年3月、読者提供)

●事故が発生した場所をGoogleマップで公開

山梨県の調査によると、2023年に山梨県を訪れた外国人観光客の延べ宿泊客人数は、142万3000人で前年(16万7000人)にくらべて、851.1%と大幅に増加していた。特に、富士山周辺の富士吉田市と富士河口湖町に集中している。

外国人のレンタカーによる事故もやはり、富士山北麓地域に集中している。山梨県警によると、2024年の人身事故12件のうち9件、物損事故848件のうち770件がこの地域で発生していた。

物損事故の特徴としては、ほとんどが単独事故だという。山梨県警・交通企画課の担当者は「狭い道で車を工作物にぶつけてしまったといった事故が多いです」と話す。

そこで山梨県警はさまざまな対策をおこなっている。日本の道路標識を理解していない外国人観光客のために「止まれ」や「一方通行」「侵入禁止」などの標識について、英語で表記したチラシやポスターを作成して配布している。

チラシにはQRコードが記載されており、スマホなどで読み取れば、事故が発生した場所をGoogleマップ上に英語でマッピングしたサイトを閲覧することができる。

また、外国人観光客による無断駐車を防ぐため、山梨県や地元自治体と協力して、人気の撮影スポット近くに駐車場を整備するなどしているという。

交通企画課の担当者は「地元のレンタカー店とも協力していますが、県外からのレンタカーも流入があります。そうした外国人観光客の方たちにも安全運転してもらえるよう、対策を考えているところです」と話している。

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