3311.jpg
赤い封筒は「赤紙みたい」、黒い封筒は「死を連想」と言われた税務課職員たちがたどり着いた封筒
2017年11月29日 10時27分

ある男性の元に届いた封筒が「すごい」とTwitterで話題になっている。差出人は、東京都の文京区税務課。納税に関するお知らせだったが、お役所らしからぬカラフルでポップなデザインの封筒に注目が集まった。

実はこの封筒、税務課の職員たちが考えたデザインという。一体、なぜ、このような封筒を作成したのか、文京区役所で聞いてみた。

ある男性の元に届いた封筒が「すごい」とTwitterで話題になっている。差出人は、東京都の文京区税務課。納税に関するお知らせだったが、お役所らしからぬカラフルでポップなデザインの封筒に注目が集まった。

実はこの封筒、税務課の職員たちが考えたデザインという。一体、なぜ、このような封筒を作成したのか、文京区役所で聞いてみた。

●単色から2色へ、3年目には3色刷りに進化

「区民の方に、急ぎで読んで頂きたい文書があった場合、こうした封筒を使っています」と話すのは、文京区税務課の担当職員。当初は普通の白い封筒を使用していたが、他の郵便物やチラシに紛れてしまって気づいてもらえず、放置されることも少なくなかったという。

そこで2015年、まずは赤色の封筒を作成した。白い封筒よりは目立つようになったが、「区民の方から、『赤紙みたいだ』と言われてしまいまして……」。そこで、その年はオレンジ色にするなど、単色でパターンを変えたが効果は今ひとつだったそうだ。

そのため、職員たちは翌年の2016年、2色刷りにチャレンジ、封筒をスタイリッシュな黒い地色に銀色の文字をあしらうデザインに。しかし、「今度は、黒と白は『死』を連想させるというご意見がありまして……」と、次は一転して、白とピンクのストライプに落ち着いた。

今年、2017年は予算もついたため、ついに3色刷りに挑戦。ストライプをさらに発展させたデザインを考えて作成、ネットで話題となった。そんな努力が奏功してか、年々、封筒に対する区民からの反応は良くなっているという。

「派手な封筒を出すことが目的ではなく、あくまで急ぎで見て頂くことが目的です」と税務課。他の自治体でも、目立つ封筒を使用することはあるが、三色刷りでこのデザインは珍しい。もしも、この封筒が届いたら、絶対に放置せず開封することをおすすめする。

(弁護士ドットコムニュース)

新着記事
一般的なニュースのサムネイル

同性婚訴訟、東京高裁が「合憲」判断 全国で唯一判断割れる結果に…弁護団「きわめて不当な判決だ」

性的マイノリティの当事者が、同性同士が結婚できないのは憲法に反するとして、国を訴えた裁判(東京2次訴訟)の控訴審で、東京高裁(東亜由美裁判長)は11月28日、現行法の規定を「合憲」と判断した。

一般的なニュースのサムネイル

最高裁で史上初の「ウェブ弁論」、利用したのは沖縄の弁護士「不利益にならない運用を」

裁判の口頭弁論をオンラインで実施する「ウェブ弁論」が今月、初めて最高裁でおこなわれた。

一般的なニュースのサムネイル

夫の「SM嗜好」に苦しむ妻、望まぬ行為は犯罪になる?離婚が認められる条件は?

パートナーの理解を超えた「性的嗜好」は、離婚の正当な理由になるのでしょうか。弁護士ドットコムには、そんな切実な相談が寄せられています。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「答え合わせしたい」日テレの拒否は「適正手続」の観点から問題?

コンプライアンスの問題を理由に番組を降板し、活動を休止していた元TOKIOの国分太一さんが、11月26日に東京霞が関で記者会見を開きました。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「録音の削除求められた」消さないと違法だったの?弁護士が解説

解散したアイドルグループ「TOKIO」の国分太一さんが11月26日、東京都内で記者会見を開き、日本テレビ側から番組降板を告げられた際、会話を録音しようとしたところ、同席した弁護士からデータの削除を求められたと明らかにした。一般論として、法的に録音の削除に応じないといけないのだろうか。

一般的なニュースのサムネイル

「サケ漁はアイヌ文化の主要な部分」日弁連、アイヌ施策推進法の改正求める意見書

日本弁護士連合会(日弁連)は11月20日、「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」(アイヌ施策推進法)の5年見直しに際し、アイヌ集団の権利保障やサケ漁の権利の法整備などを求める意見書を公表した。同法附則第9条の見直し規定に基づき、文部科学大臣や農林水産大臣など関係機関に提出した。

もっと見る